チリ政府は今月3日、プラスチック袋の配布を禁止する法令を施工した。チリ全国の全てのスーパー、店舗でプラスチック製のレジ袋配布が禁止となる。中南米で、事業者のプラスチック製レジ袋配布を全面的に禁止したのはチリが初めてとなる。新華網が報じた。
チリの首都サンティアゴで、報道陣を前に、SoluBag社の社長は、ポリビニルアルコール (PVA)で作られた袋をガラスの容器に入れ、それが水に溶ける様子を披露。水がミルク色に変わったところで、コップにそれを移して、「皆さんが健康でありますように!乾杯!」と言って、飲み干した。
この環境にやさしい水に溶ける袋は、見かけは普通のプラスチック袋と一緒であるものの、その主な原料は親水性が非常に強く、温水に可溶という特徴を持つPVAだ。人体に無害で、使われている他の材料も全てが「食べれる」材料となっている。
この水に溶ける袋を開発したのは中国企業。普通のプラスチック袋が分解されるには400年もかかるのに対して、PVAでできた水に溶ける袋は、わずか5分ほどで分解が完了する。
SoluBag社の社長は、「中国企業の材料と技術に感謝している。今後、チリでPVAでできた水に溶ける袋を生産することができ、プラスチック袋配布禁止令の対応策ができた」と語った。
広東聚益新材有限公司の李玲玉・総経理は、「PVAでできた水に溶ける袋に使われている原材料は中国で発明された。当社と華南理工大学の合同研究開発プロジェクトの一つだ。現在、当社はチリの企業と提携し、それを使ってレジ袋を作っている。当社は原料を生産し、技術サポートを提供している。一方、チリの企業は商品のマーケティングと販売を担当している」と説明する。
雨が降っている時に、そのようなレジ袋を持ってスーパーから出てくると大変な目に遭ってしまうことになるのではないだろうか?李総経理によると、その答えは「NO」だ。なぜなら「水に溶ける温度を調整することができる。約25度から75度、さらに、90度で溶けるように調整できる。よく雨が降る国では、お湯でないと溶けない袋を作ることができる」ためだ。