中国のスマホ大手・小米科技は25日、世界初の磁石によるスライド式全画面スマホ「MIX 3」、さらに故宮博物院とのコラボによる「MIX 3故宮特別版」を公開した。前者の価格は3299元(1元は約16.1円)から、後者は4999元からで、高級スマホ市場に攻勢をかける。北京日報が伝えた。
スライド式携帯電話はかつて流行したが、現在のスマホのデザインは原点回帰した。情報によると、このスライドは30万回使用できる。MIX 3はさらにスライドによる自撮り、ツールボックス、アプリ立ち上げなどの機能を実現した。さらにテクノロジー、江湖、ライターなどの各種効果音を搭載。小米の雷軍CEOは「これは携帯電話に新たにボタンが加わったようなものだ」と話した。
文化と科学技術の融合は近年、テンセントなどのIT大手が重視する方向になっている。小米も例外ではない。雷氏は昨日の発表会でさらにMIX 3故宮特別版を発表した。サファイアブルーは陶磁器の「霽藍釉」からインスピレーションを得ている。裏側には古代中国の神獣「金色獬豸」のデザインが描かれている。内部ストレージが10GBである以外は、普通版MIX 3と同等のスペック。
これまで販売価格4000元以上の高級スマホ市場は、アップルとサムスンに独占されてきたが、数年前にファーウェイが進出に成功した。小米も上場前後より、高付加価値でユーザーの忠誠度が高い高級スマホ市場を、重点進出分野と位置づけた。雷氏は25日の発表会で、小米製スマホの出荷台数は通年1億台を目標としているが、今年10月末までにこの目標を前倒しで実現すると発表した。