中国航天科技集団第一研究院への取材によると、同研究院が開発を担当する「長征11号遥6」ロケットが北京時間21日午後1時42分に酒泉衛星発射センターから打ち上げられた。衛星4基を予定の軌道に送り届けた。科技日報が伝えた。
同ロケット副総指揮の金鑫氏によると、同ロケットは6回連続で時間通りの打ち上げ、高精度軌道投入、品質問題が一つもないことを実現しており、合わせて衛星25基を予定の軌道に送り届けている。発射場の作業フローをさらに固定化し、作業効率を高めるために、チームは打ち上げ方法の改善を続けている。発射場の日常作業カード作りと作表による管理を行い、発射場の作業員の数を5分の1減らした。
今回打ち上げたメイン衛星2基は吉林長光衛星技術有限公司の「吉林1号」光譜01・02星で、マルチスペクトルイメージング装置、赤外線カメラなどのペイロードを搭載している。これまで打ち上げられている吉林1号衛星10基とネットワークを構築し、林業、海洋、資源、環境などの業界のユーザーにリモートセンシングデータ及び商品・サービスを提供する。
他にも天儀研究院が独自開発した「瀟湘1号03星」が同時に打ち上げられた。これは6U新技術試験衛星で、工業カメラ+商業高性能探査機のリモートセンシングイメージング技術の検証を計画している。衛星にはさらに同社が独自開発したパッシブ軌道離脱装置「デオービットセイル」が搭載されている。これは小型衛星の耐用期間の末期に、低コスト制動セイル装置を使い衛星を軌道から速やかに離脱させることで、後にコントロールを失いスペースデブリになることを回避できる。