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中国、4年制大学の脳科学専攻を初めて設立へ

2020年01月10日

 中国の大学で初めて、脳科学領域の4年制大学教育が始まる。浙江大学はこのほど脳科学・脳医学学院を設立し、生物医学(神経科学分野)と臨床医学(神経精神医学分野)を設け、4年制大学神経科学専攻の空白を埋める。科技日報が伝えた。

 中国科学院院士で、浙江大学脳科学・脳医学学院院長の段樹民氏は、「脳科学の大学院生は現在、主に生物学・生物工学専攻の4年制大学の卒業生で、彼らは4年制大学の段階で神経科学関連の知識教育をほとんど受けておらず、彼らの科学研究活動の展開に不利だ。脳科学は高度な学際的・融合型の専攻で、理系、コンピュータ、情報学、生物学、医学、生物医学工学などの分野の背景知識が必要だ。4年制大学の段階から学生に学際的・融合型学科教育・訓練を提供することで、脳科学研究の職業発展を力強くサポートできる」と指摘した。

 浙江大学医学院常務副院長で、浙江大学脳科学・脳医学学院教授の李暁明氏によると、学院が2つの4年制大学専攻を設けたのは、未来を見据え高水準の脳科学革新研究人材やハイレベル神経内科・神経外科・精神医学人材を育成するためだ。

 1つの学院に脳科学と脳医学という2つの分野を設けることで、分野の異なる学生に交流と学際的融合の機会を提供している。李氏は「これは科学研究と臨床実践の連結を促し、複合型人材をさらに育成するのにプラスだ。脳科学(神経科学)と脳医学(神経精神医学)は実質的に表と裏の関係だ。優秀な脳科学研究者は、脳医学における臨床上の実際の問題に立脚する必要がある。一方で、優れた脳医学臨床専門家も、基礎革新研究から養分を汲み取ることが必要になる」と述べた。

 浙江大学は2018年に「双脳計画」を開始し、脳科学と人工知能(AI)研究の融合を推進している。2つの4年制大学分野の育成において、学院はさらにAI関連カリキュラムを編成する。李氏は「われわれはもうじきAIと学際的に融合する神経工学4年制大学専攻分野を設置し、脳の活動原理に精通しこれを脳型AIに応用できる革新的人材を育成する」と話した。

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