中国北京市で25~30日、「2023中関村フォーラム」が開かれることとなった。国務院新聞弁公室が15日に行った記者会見で、科学技術部(省)の呉朝暉副部長、北京市人民政府の于英傑副市長が関連情報を説明した。人民日報が伝えた。
于氏は「フォーラムは科学技術発展の最前線に密着し、人工知能(AI)や量子科学、ブレイン・マシン・インターフェースなどの先端分野に焦点を当て、科学技術イノベーションの動向について議論するとともに、最新成果を示し、プロジェクトの説明会を実施する。国際化の面では、80以上の国・地域の来賓が出席し、200近くの外国政府当局、国際組織・機関が参加する。ノーベル賞クラスの来賓17人を含むトップクラスの専門家約120人がハイレベルの基調演説を行う。うち外国籍の来賓の演説が4割以上を占める」と説明した。
会議セッションは今年のフォーラムの目玉となる。于氏によると、今年の会議セッションには開幕式、全体会議、並行フォーラムなど複数のイベントが含まれる。AIや生命科学、クリーンエネルギーなどの先端分野やデータガバナンス、女性の科学技術イノベーション、デジタルスポーツなど注目の議題に関して、55回の並行フォーラムが開催される。
于氏は「今年の並行フォーラムには3つの特徴がある。①先端分野のテーマについて議論し、プロジェクトイノベーションやブレイン・マシン・インターフェースなどに焦点を当て、科学技術イノベーションが推進する質の高い発展を共に促進する。②科学技術のホットスポットに焦点を当て、起業インキュベーションや社会的利益のための技術などのテーマを取り上げ、人類運命共同体の建設を共に議論する。③共同ガバナンスと共有を推進する。この3点だ」と説明した。
特筆すべきは、今年、中関村フォーラムで初めて「科学技術の女性イノベーションフォーラム」という女性のための並行フォーラムが設けられ、先端テクノロジーにおける「女性パワー」を示すことだ。
中関村フォーラム展(科学技術博覧会)もフォーラムの重要な構成部分となる。于氏によると、今年は650以上の機関・企業が出展する。うち、シーメンスやメルクなどの外資系企業・機関は120以上、中国商飛や中国建材などの中央企業は70社以上、シャオミ(小米)や京東方などの科学技術リーディング企業は30社以上、中国科学院や清華大学、北京大学などの高等教育機関および新型研究開発機関は20以上となっている。また天津市や安徽省、湖南省、広東省などの30省(自治区・直轄市)も出展する。
于氏は「展示は先端テクノロジーと未来の産業に焦点を当て、メタバースやAI、量子情報、脳科学、細胞・遺伝子治療など世界の最新技術の進展と重要成果を集中的に展示する。中には世界初公開・初展示のプロジェクトも含む。長安チェーンや量子計算クラウドプラットフォーム、オープンソースチップ、脳型半導体チップなど、世界最先端の技術成果も披露される」と説明した。