中国国家文物局がこのほど、南シナ海海域で古代の沈没船遺跡2カ所を発見したと発表したが、中国科学院によると、国内の深海設備技術はレベルが向上し続けており、今回の発見でも重要な役割を果たしたという。新華社が伝えた。
中国科学院深海科学・工程研究所科学部の陳伝緒副主任は「文化財の調査と発掘の特殊要求に対し、当研究所は有人・無人潜水設備を使い、新型力覚フィードバック制御柔軟ロボットアームや潜水船搭載の砂除去装置なども使用することで、海底にある文化財を傷付けずに保護しながら発掘し、堆積物に覆われた重要文化財については海中で堆積物を除去し、考古学者がその場で観察できるようにしている」と説明した。
陳氏はまた「既存のプラットフォームの技術設備も十分利用するつもりで、これには科学調査船『探索1号』『探索2号』、有人潜水船『深海勇士号』『奮闘者号』、遠隔水中ロボット『獅子魚1号』などが含まれる。深海考古学の重要技術の研究開発と専用設備の開発を進め、深海考古学の作業に力強い支援を提供していく」と述べた。