2023年09月11日-09月15日
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「中国オートバレー」の発展が加速

2023年09月15日

 中国湖北省の武漢経済技術開発区は、中西部における第1期の国家級開発区で、自動車産業によって発展している。経済日報が伝えた。

 設立から32年を経て、長江左岸の500平方キロにも満たない土地には現在、完成車メーカー9社と完成車工場13カ所が集まり、完成車の年間生産台数は100万台を上回っている。「既存部品+3電(モーター、動力電池、電子制御システム)+ソフトウェア+半導体」のラインナップが整備され、動力システムや車体システム、シャーシ走行システム、スマート運転席システム、電気システムなどにも及んでおり「中国オートバレー(中国車谷)」と呼ばれている。

 同開発区はここ数年、構造転換をけん引し、新たな分野を切り開いている。新エネ完成車企業を誘致・育成し、動力電池や水素エネルギーを発展させ、新エネ車やスマートコネクテッドカーの産業関連施設を揃え、自動運転の商業化を促している。また、武漢スマートカーソフトウェアパークを建設し、スマートカーソフトウェアや車載用半導体産業の重要拠点を作り、自動車産業の「増量モデルチェンジ」を実現している。

 同開発区はまた、新エネ車産業の有力企業誘致に取り組み、嵐図や路特斯、猛士科技などを含む「新実力」「新勢力」自動車メーカーを呼び込んでいる。東風ホンダ初の新エネモデル工場の建設も急ピッチで進められており、今後2~3年間で、同開発区の新エネ車普及率は50%を超えるとみられている。

 関係者によると「中国オートバレー」は「二次創業再出発」の目標を掲げ、産業イノベーション大回廊の構築に取り組んでおり、次世代自動車の新たな競争の場として、中国におけるトップグループに入ろうとしている。

 
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