科学誌『ネイチャー』はこのほど、中国の科学者が主導し、18カ国の科学者チームが共同署名した「ヒトプロテオームナビゲーションに関する国際ビッグサイエンス計画」(以下「π-HuB」計画)白書をオンライン公開した。科技日報が伝えた。
中国の科学者が主導する世界的なビッグサイエンス計画に関する白書をネイチャー誌が発表したのは今回が初めて。
20年以上前にヒトゲノム計画が画期的な全ゲノムの解読に成功した。17日に開かれた「π-HuB」プロジェクトに関するシンポジウムによると、「π-HuB」計画は生命活動のプロテオームの「リアルタイム全ゲノムマップ」を明らかにすることに焦点を当て、生命活動のプロテオームの「リアルタイム全ゲノムマップ」を解明し、さまざまな生理学的・病理学的状態における人体のダイナミックな変化をより深く、包括的かつ体系的に探求することで、人間の発達、老化、疾病の内在的なメカニズムの分析に重点を置くという。
同計画は30年間続くと予想されており、最初の10年間における3つの中核目標には、ヒトプロテオームマップの構築、「メタスマートヒューマン」大規模言語モデルの開発、人体の状態に関する計算駆動型の「ナビゲーションシステム」の構築が含まれる。
同計画は現在、20以上の国・地域からの114のトップレベル科学者チームがサポート。優位性の相互補完を行う多国籍・複数機関が参加することで、グローバルな共同研究ネットワークを形成している。