中国の東南大学は1日、研究チームが独自開発した中国初の分散型電動飛行車両「東大・鯤鵬1号」を発表した。これは中国初の全輪操舵・全輪駆動で4軸8プロペラ構造の空飛ぶクルマであり、江蘇省で初めての陸空一体化の空飛ぶクルマでもある。
「東大・鯤鵬1号」完成機のサイズは2.1×1.2×1.5メートルで、最大離陸重量は500kg、航続時間は20分以上、最大飛行高度は300m以上となる。地上走行モードではハブ分散型電動駆動に基づき、電気油圧複合ブレーキを採用し、最高速度は時速60キロとなる。
これまでの電動垂直離着陸機(eVTOL)は垂直離着陸航空機を主眼に開発されており、地上を移動する能力がないのに対し、「東大・鯤鵬1号」は陸空一体化構造で、地上輸送機の迅速な移動と空中輸送機の柔軟な移動能力の両方を兼ね備えている。
プロジェクトの責任者で、東南大学機械工程学院教授の殷国棟氏は「これは現在主流となっているドローンの技術ロードマップではなく、自動車を主な輸送手段として使うもので、地上走行と飛行移動を自由に切り替えることができる」と説明した。
(画像提供:人民網)