2025年01月06日-01月10日
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百万年前の「鄖県人」を復元した頭像が公開

2025年01月09日

 中国湖北省武漢市にある湖北省博物館でこのほど、約8年の研究を経て復元された「鄖県人」1・2号頭骨化石の復元頭像が初めて公開された。頭像は約100万年前のもので、眉弓が突き出て、鼻が大きく、毛髪が豊かなどの特徴を備えている。新華網が伝えた。

 湖北省の鄖県人頭骨化石の高精度スキャン復元研究作業は2017年6月に開始。湖北省博物館や山西大学、中国科学院古脊椎動物・古人類研究所、武漢大学、北京連合大学などの研究機関で構成された研究チームが約8年にわたり研究を行った。研究成果によると、1号頭骨化石は女性で、年齢は25~45歳、2号頭骨化石は男性で、年齢は25~45歳とみられている。

 2号頭骨化石の発掘作業に参加した山西大学歴史文化学院の馮小波教授によると、1・2号頭骨化石の脳の容量は1094ミリリットルと1152ミリリットルと推測されており、今から約70万~20万年前に生息していた北京原人よりも大きい。このことから、漢江の畔で暮らしていた鄖県人の生存環境の方が優れており、食物の供給が十分で、脳の発育に有利だったと推測される。

 馮氏によると、研究チームは高精度工業レベルスキャナーを使い、頭骨化石のスキャンを繰り返すことで、鄖県人の頭骨化石模型を科学的かつ正確に再構築した。それから頭蓋骨を基礎とし、人体の頭部や面部の解剖学の法則に基づき、彫塑や絵画、CGなどの造形技術手段を使い、頭蓋骨模型の画像に目、鼻、口、耳、肌、毛などの細部を加え、生前の姿を復元した。

(画像提供:人民網)

山西大学
武漢大学
北京連合大学
 
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