中国自然資源部(省)中国地質調査局は6日、チベット自治区で海洋性氷河航空物理探査リモートセンシング調査作業を開始した。人民日報が伝えた。
中国自然資源航空物理探査リモートセンシングセンターの熊盛青首席科学者によると、海洋性氷河は通常、高標高地域に分布しており、気候が変わりやすく地形が複雑という特徴を持ち、データ取得が困難とされている。こうした技術的課題を克服するため、研究チームは航空物理探査技術を活用して最新の技術・設備を革新的に導入し、「衛星・空中・地上の一体化」による調査・モニタリング技術システムを構築した。
同システムは衛星リモートセンシング、ヘリコプターによる航空物理探査、地上における総合的調査など複数の手法による連携作業を通じ、氷河の分布範囲や厚さなどの重要パラメータを取得し、中国の海洋性氷河の分布範囲、厚さおよびその変化状況を明らかにすることで、海洋性氷河の成長法則を研究するための科学的根拠を提供する。
今回の調査の重点区域である仁竜巴(レンロンバ)氷河は、チベットを代表する海洋性氷河であり、世界でも珍しい中・低緯度地域に位置する山岳海洋性氷河でもある。調査チームは同氷河で航空物理探査リモートセンシング総合調査を実施するが、今回の調査は、海洋性氷河の調査研究における重要な技術的進展と応用のブレイクスルーを示すものであり、世界の気候変動に貴重なデータを提供することになる。
画像は人民網日本語版(CCTV提供)より