北京大学が主導し、浙江大学、ハルビン工業大学、北京智源人工知能研究院、南方科技大学、中山大学、中国科学技術大学、マカオ科技大学、吉林大学などの大学や研究機関が共同で、黒竜江省牡丹江市の鏡泊湖にある火山性地下溶岩トンネル内に、中国初の「月類似地下空間」教育実習拠点を設立した。中国新聞網が伝えた。
教育実習拠点の責任者で、北京大学地球・宇宙科学学院研究員の李嘉琪氏は、「月の表面環境は極めて過酷だが、地下空間は比較的安定しており、科学研究と戦略的価値を併せ持つ。鏡泊湖の火山溶岩トンネルは、地球上で最も月面地下環境に近い地質構造の一つだ。先見的な研究を通じて中国の月探査プロジェクトを支援するとともに、学際的な惑星科学人材の育成に向けた一流の拠点を構築したい」と語った。
同拠点の教育・研究活動は、科学と工学の融合という特徴があり、地質調査、地下構造のCTイメージング、エンボディドAIによる巡回検査、デジタルツインなどの先端分野をカバーしている。
北京大学はまた、西北大学、香港大学、中南大学などと共同で、遼寧省鞍山市岫岩満族自治県にある隕石クレーターに、「隕石クレーター比較惑星学」教育実習拠点も設立している。隕石クレーターは太陽系の天体表面に共通してみられる特徴であり、中国国内のクレーター研究を通じて、他の天体における衝突地形の理解に役立つ、地球上の比較データを提供する。
(画像提供:人民網)