2025年07月01日-07月04日
トップ  > 科学技術ニュース >  2025年07月01日-07月04日 >  AIオープンソースコミュニティ「魔搭」、初の開発者大会を開催

AIオープンソースコミュニティ「魔搭」、初の開発者大会を開催

2025年07月04日

 中国有数のAIオープンソースコミュニティ「魔搭(ModelScope)」が6月30日、北京で初の開発者大会を開催した。魔搭は2022年11月の設立から約2年で参加機関500社以上、登録ユーザー1600万人以上にまで拡大。公開されたAIモデルの総数は7万件を超えている。中国新聞網が伝えた。

 現在、魔搭はAIモデルの体験・ダウンロード・調整・訓練・推論・展開までを一貫して支援するサービス体系を整備しており、大規模言語モデル(LLM)、対話型AI、音声処理、テキストから画像生成(Text-to-Image)、画像から動画生成(Image-to-Video)、AI作曲など幅広い分野をカバーしている。また、MCP(マルチネットワーク・コンテンツプロバイダー)向けに4000件超のサービスと開発支援ツールも提供されている。

 同コミュニティは、オープンかつ中立的な非営利組織として運営されている。今回の大会は、国家情報センターの指導の下で開かれ、最先端のモデルやツール、MCPおよびエージェント、科学研究向けAIなどをテーマに、7つのフォーラムと65のセッションが開催された。

 会場には、グーグル、エヌビディア、インテル、Midjourney、ディープシーク(DeepSeek)、字節跳動(バイトダンス)、騰訊(テンセント)、螞蟻(アントグループ)、MiniMax、智譜、階躍星辰、群核科技といった企業のほか、中国科学院や上海人工知能実験室、之江実験室などの研究機関も参加し、成果の共有や議論が行われた。

 魔搭の創設者である周靖人氏は大会で、今年6月時点で500以上の機関がコミュニティに貢献し、36カ国・地域1600万人以上の開発者にサービスを提供していると明らかにした。MCPサービスは4000件以上が「魔搭MCPプラザ」に登録され、これまでに累計で1億回を超える利用実績があるという。

 周氏は「魔搭をAI開発者にとって使いやすく、交流しやすい場にしていきたい」と語り、今後は開発者が優れたモデルを見つけるだけでなく、コミュニティ内でアイデアを共有し、連携による新しい応用が生まれることを期待していると述べた。

(画像提供:人民網)

 
※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます
 

中国科学技術ニューストップへ
上へ戻る