中国内モンゴル自治区赤峰市で8日、国内最大規模のグリーン水素・アンモニア統合プロジェクトが稼働した。第1期では、年間32万トンのグリーン合成アンモニアの生産能力を備えており、これは中国のグリーン水素・アンモニア産業が、本格的な商業運用段階に入ったことを示している。中央テレビニュースが伝えた。
この「赤峰グリーン水素・アンモニアプロジェクト」は風力・太陽光発電による再生可能エネルギーを用いて水を電気分解しグリーン水素を製造する。同時に、再エネ電力で空気中から窒素を分離し、動的合成法によって水素と窒素を反応させてグリーン合成アンモニアを製造する。
遠景氫能の張健チーフエンジニアは、「当プロジェクトの電力は100%再生可能エネルギー由来である。使用する水も都市の汚水処理施設からの再生水(中水)で、全工程のグリーン化を実現した」と述べた。
第1期プロジェクトでは143万キロワット(kW)風力・太陽光発電設備と680メガワット時(MWh)の蓄電システムが併設される。計画によると、全3期の稼働でグリーン合成アンモニアの年間生産能力が152万トンに達する。プロジェクトはモジュール化された建設方式を採用しており、迅速かつ標準化された展開が可能だ。
同プロジェクトで生産されるグリーンアンモニアは、すでに欧州や東南アジアの企業と長期契約を締結しているという。