中国内モンゴル自治区烏海ハイテク産業開発区(低炭素産業パーク)で19日、リチウムイオン電池用のゼロカーボン負極材料工場が稼働を開始した。中国新聞網が伝えた。
同日午前、内蒙古国軒零碳科技有限公司で、ゼロカーボン負極材料工場発表会が開かれた。
発表会で同社は、再生可能エネルギーを電力供給網に接続し、生産・運転に使用する電力をすべてグリーン電力に置き換えたと説明した。
烏海市政府によると、今回のプロジェクトにより年間約40万トンの二酸化炭素排出が削減され、これは標準炭換算で約16万トンのエネルギー消費に相当する。
同市は石炭産業で知られるが、中国の「ダブルカーボン(カーボンピーク・カーボンニュートラル)」目標のもと、産業構造の転換を進めている。
同社によると、40万トン規模のリチウムイオン電池用負極材料プロジェクトは3期に分けて建設され、第1期の黒鉛化工場(年産10万トン)がすでに稼働している。
同社の韓一純氏は、「リチウムイオン電池の負極材料を黒鉛化する工程では、約3000℃の高温を維持する必要があり、1トンの製品あたり約6000キロワット時(kWh)の電力を消費する。当社は、グリーン電力の直接供給、省エネ・消費削減、グリーン物流、循環型エコシステム、スマート管理などの手法を通じ、エネルギー供給から最終消費までの全工程で脱炭素化を進めている」と語った。