2025年11月17日-11月21日
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有人宇宙船「神舟22号」打ち上げミッション始動

2025年11月19日

 中国の有人宇宙船「神舟20号」の宇宙飛行士が14日、無事帰還した。これを受け、有人宇宙船「神舟22号」の打ち上げ準備が進められている。中央テレビニュースが伝えた。

 中国有人宇宙プロジェクト弁公室・総体技術局の周亜強上級エンジニアは15日、「『神舟22号』は無人状態で適切なタイミングに打ち上げる。現在、各システムの作業を進めており、宇宙飛行士の食料や宇宙ステーション設備などの物資を積み込んで軌道上に輸送する。次の神舟は、物資補給を主な目的として宇宙ステーションに向かうことになる」と説明した。

 神舟22号は宇宙飛行士を乗せずに物資輸送と関連作業を行う。無人とはいえ、神舟22号の物資輸送能力が今回のミッションで重要な位置付けとなる。同弁公室によると、帰還モジュールだけでも600kg以上の物資を搭載できるという。

 神舟22号の「無人打ち上げ」は、単に宇宙飛行士を乗せないだけでなく、複数の技術改良も盛り込まれている。生命維持システムを搭載しないことで打ち上げコストは35%削減されたが、推進系や姿勢制御系などのシステムは強化された。特にアップグレードされたLiDARによる自律ドッキング技術により、センチメートル級の精度で自動接続が可能となった。宇宙飛行士による操作がなくても、宇宙船は自動でドッキング位置を認識し、停止する仕組みとなっている。神舟22号は貨物の積み下ろしを容易にするため、宇宙ステーションのラジアルポートに停泊する案が検討されている。

 これまで中国の宇宙ステーションでは、「有人輸送」または天舟シリーズのような「無人貨物輸送」が多かったが、神舟22号では「無人での軌道上物資輸送」と「必要に応じて有人帰還に切り替え可能な構成」を組み合わせた新しい運用モデルが採用される。この構成により、宇宙ステーションが物資補給を必要としていても、宇宙飛行士の打ち上げが不要である場合、無人宇宙船による補給が可能となる。また、後に宇宙飛行士の帰還が必要になった場合も、生命維持システムを調整することで「有人帰還」モードに切り替えることができ、運用上の選択肢が広がるという。

 
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