宇宙はどうやって生まれたのか。生命はどこから来たのか。宇宙で生命が存在するのは地球だけなのか。ブラックホールの正体は一体何なのか。人類を悩ませてきたこうした「謎」の答えを、科学者が全力で見つけ出そうとしている。中国では、第15次五カ年計画(2026~30年)期間中、宇宙のルーツを探す科学衛星計画に基づき、人工衛星を4基打ち上げ、宇宙の最も奥深い謎の解明を目指すという。中央テレビニュースが伝えた。
1基目の衛星は、宇宙が「生まれた時の泣き声」を聞く「鴻蒙計画」だ。衛星10基からなる低周波電波望遠鏡アレイが、すべて月の裏側へ到達することになっている。それは、宇宙の静かな「リスニングルーム」のようで、地球や太陽の雑音を遮断して、宇宙の最も奥深い場所の微弱なシグナルを捕捉する。そして、ビッグバンと呼ばれる大爆発が発生し、1個目の恒星が誕生する前に続いた混沌とした数億年の謎に迫る。
2基目は、太陽観測衛星「誇父2号」だ。この衛星は、太陽の極域の上空を回る航空写真家のようで、太陽の「北極」と「南極」を直視することができる。そこには、太陽磁場の活動の奥深い謎の答えが隠されている。その謎を解明すれば、太陽嵐の襲撃をさらに早い段階で予測することができるほか、人類が生存している地球と太陽の関係についての理解をさらに深めることができる。
3基目は、地球に似た惑星を探す衛星だ。この衛星は銀河を探索して、地球と大きさが似ていて、人類の生存に適した「第二の地球」を探すことになる。もしかすると、近い将来、人類がずっと夢見てきた「第二の地球」を見つけ出してくれるかもしれない。
4基目は、地球の大気圏の外にある宇宙天文台「eXTP」だ。その使命は、ブラックホールの視界の境界や中性子星の灼熱の表面といった宇宙の「究極の環境」を観測することだ。それらの場所では、重力が時空の構造を破壊し、磁場の強度は地球の1兆倍に達する。eXTPは、「超一流の物理学者」となってそれら究極の環境の実験室に入り、アインシュタインの予言を検証したり、物理学の境界を探したりして、地球では実現不可能な宇宙級の実験を行うことになっている。