トップ >科学技術中国の科学技術分野別状況1.ライフサイエンス分野> 1.2 ライフサイエンス分野の現状および動向

1.2 ライフサイエンス分野の現状および動向

(6) 製薬

 国家食品薬品監督管理局・南方医薬経済研究所の「中国医薬経済運行分析システム」によると、2007年1月から9月までに中国の製薬業界は比較的安定した成長を続け、2007年の製薬工業生産値は前年比18%増の約7080億元(約1兆620億円)に達すると見込まれている。

2007年1月から9月までの医薬工業業界の利益は373.65億元(前年比49.74%増)であり、このうち化学薬品原料製造業の利益は61.87億元(前年比49.05%増)、化学薬品剤製薬業の利益は112.24億元(前年比63.39%増)、漢方製薬製造業の利益は79.97億元(前年比59.45%増)、バイオ薬品製薬業の利益は32.12億元(前年比30.81%増)、漢方薬原料製造業の利益は7.62億元(前年比13.92%増)であった。

1)バイオ薬品

 国家食品薬品監督管理局の鄭筱萸局長(当時)は、2002年時点ですでに中国が医薬生物技術領域において国際先進レベルに達し、国際競争力を備えていることを明らかにした。同年、浙江省杭州で開催された西湖博覧会生物医薬シンポジウムで述べたもので、次の分野で具体的な成果をあげた。

  • 多数の遺伝子工学薬物とワクチンが試験段階から商業化のステップに移り、遺伝子工学薬物産業も一定の規模に達した。
  • 人工血液代用品は臨床研究段階に入った。
  • 体細胞クローンと遺伝病の遺伝子診断技術は国際先進水準に達した。
  • B型血友病、悪性腫瘍、梗塞性末梢血管疾病など6つの遺伝子治療プランが臨床試験段階に入った。
  • ナノテクが医薬研究に応用されている。
  • 腫瘍免疫治療、抗血管治療、生物チップと幹細胞などの技術が進展した。

一方で鄭筱萸氏は、2002年時点では中国のバイオ薬品の技術は国外と比べて差があり、バイオ製薬企業の研究開発投資の不足と研究開発能力の低さ、各段階の技術の連続性と研究成果の産業化率の低さに課題が残っていると指摘していた。

2)ワクチン

 医薬発展の六大重点項目の一つとして最も注目されているのがワクチンの研究開発である。世界のワクチン市場は今後10年間にわたって年商80億ドルを超え、年率平均10~15%のスピードで成長していくとの予測がある。

 13億人の需要を有する中国では現在、疾病予防製品の年間生産供給可能量は約10億人分、主要な人用ワクチンは約30種、一定規模を有するワクチン生産企業は約20社に達しているが、年商1億元(約15億円)以上の企業は2、3社しかなく、技術の集約と量産化が望まれている。

3)漢方薬

 天然薬物は、動物、植物、微生物などから製造された薬物を指す。このうち漢方製薬は、中国の伝統と資源が集約された貴重な薬品と位置付けられている。

 中国政府は、漢方製薬の商業化を進めており、現在3ヵ所の漢方薬安全性評価センターと4ヵ所の漢方薬評価基準臨床試験センターがある。これ以外にも、3ヵ所の国家漢方薬薬理評価基準実験室、4ヵ所の国家漢方薬プロジェクト技術センターの建設を進めている。なお、中国国内には448ヵ所の漢方薬植付基地があり、作付面積は約100万ヘクタールに達する。


さくらサイエンスプランウェブサイト

さくらサイエンスプランウェブサイト

 

中国関連ニュース 関連リンク

オリジナルコンテンツ

柯隆が読み解く

2014/2/18更新
「中国の歴史問題」

富坂聰が斬る!

2013/12/27更新
「中国賃金事情」

和中清の日中論壇

2014/2/3更新
「失望」に潜む米国のメッセージと日本の「積み木崩し」

田中修の中国経済分析

2014/2/7 新コーナー開設
「中央経済工作会議のポイント」

服部健治の追跡!中国動向

2014/2/27 新コーナー開設 「安倍総理の靖国神社参拝に想う(上)」

川島真の歴史と現在

気鋭の研究者が日中関係を歴史から説き起こす。幅広い視点から新しい時代の関係を探る。

科学技術トピック

New

2014/3/5更新
「赤外線カメラと簡牘資料の日中共同研究」
工藤 元男

取材リポート

New

日中関連、科学技術関連のシンポジウム・講演等を取材し、新鮮なリポートをお伝えします。

中国の法律事情

New

2014/3/7更新
「百度(バイドウ)の著作権侵害をめぐる攻防の結末」朱根全

日中交流の過去・現在・未来

日中交流のこれまでの歩みとこれから

日中の教育最前線

日中の教育現場の今をレポート

中国国家重点大学一覧

 

中国関連書籍紹介

New

2014/3/12 書評追加掲載

文化の交差点

New

2014/3/18更新
「日本における中国古代絵画」朱新林

中国実感

日本人が実感した中国をレポート

印象日本

中国が日本に滞在して感じたことをレポート

CRCC研究会

過去の講演資料、講演レポート

CRCC中国研究サロン

過去の講演資料、講演レポート

アクセス数:31043468