6.1 社会基盤分野の概要

(3) 研究人材

1)国家科学技術計画

 「国家重点基礎研究発展計画」(「973計画」)、「国家ハイテク研究開発発展計画」(「863計画」)、「国家科学技術支援計画」(旧「難関攻略計画」)において「インフラおよび都市・農村計画」に投入された人的資源の2006年実績(3264人・年)を見ると、2003年(4611人・年)以降で最低水準まで減少した。対前年(5771人・年)比では、76.8%の大幅な減少を示した。

 計画別に見ると、「973計画」は前年からわずかに増加したものの、「863計画」は前年から49.7%、「国家科学技術支援計画」は42.7%それぞれ減少した。

 表6.9に示すように、3つの国家計画に投入された資金の減少と比例して、投入された人的資源も減少している。これは、前述したように、科学技術研究に対する中国政府の方針転換が影響している。

表6.12 国の科学技術研究計画において「インフラおよび都市・農村計画」目的に投入された人的資源 (人・年※※)

 

2002年

2003年

2004年

2005年

2006年

3つの国家計画の合計

48936

89521

88838

95033

34870

 

「973計画」

10076

13301

13942

12019

11640

「863計画」

16707

44962

43174

47147

9524

国家科学技術支援計画※

22153

31258

31722

35867

13706

インフラ関係合計投入量

1987

4611

4346

5771

3264

内訳

「973計画」

120

133

341

392

409

「863計画」

918

2865

2801

3232

1625

国家科学技術支援計画米

949

1613

1204

2146

1230

※:2005年までは「難関攻略計画」
※※:専従換算人員投入量:「専従人員」とは、当該年において研究開発活動に従事した時間が当該年の全作業時間の90%以上を占める人員を指す。また「非専従人員」とは、当該年において研究活動に従事した時間が当該年の全作業時間の10%以上-90%未満の人員を指す。「非専従人員」は、実際の作業時間に応じて「専従人員」に換算される。例えば、3人の「非専従人員」が当該年の全作業時間のそれぞれ20%、30%、70%を当該年の研究開発活動にあてた場合、「専従換算人員」は0.2+0.3+0.7=1.2(人・年)≒1(人・年)となる。したがって「専従換算人員投入量」は、「専従人員」に、作業時間に応じた「非専従人員」を加えたものである。例えば、2人の「専従人員」と3人の「非専従人員」(作業時間はそれぞれ20%、30%、70%)がいた場合、「専従換算人員投入量」は2+0.2+0.3+0.7=3.2(人・年)となる。
出典:「中国科技統計年鑑」(2003~2007各年版、国家統計局・科学技術部編、中国統計出版社)

2)研究開発機関

 表6.10に示すように、研究開発機関の社会基盤分野での研究開発内部支出は2002年以降、増加傾向にあるが、人的資源投入量も2001年における交通・運輸分野での突出した数字を除けば、同じく2002年以降、全体としては増加傾向を示している。

 社会基盤分野に含めた5分野の2006年の実績を見ると、いずれも前年から増加している。このうち伸び率が最も大きかったのは「測量・製図科学技術」で、対前年比では3.4倍に増加した。また、「交通・運輸」も55.4%の伸び率を記録した。

表6.13 研究開発機関の社会基盤分野での人的資源(研究者・技術者※)投入量の推移(人・年※※)

 

2001年

2002年

2003年

2004年

2005年

2006年

社会基盤分野合計

7050

2248

3070

2613

3178

4917

 

内訳

交通・運輸

4797

567

1023

952

1167

1814

水利

1125

945

816

672

856

1028

土木建築

378

316

262

240

215

285

安全科学技術

229

249

778

558

686

930

測量・製図科学技術

524

171

191

191

254

860

(地球科学)※※※

(5357)

(5267)

(4999)

(4804)

(4999)

(6670)

※:研究者・技術者:高・中級技術のポストを有する科学技術活動に従事する人員と、高・中級技術のポストを有しない大学本科以上の学歴の人員を指す。なお高級技術職は日本の大学教授レベルに、また中級技術職は大学講師レベルに相当する。
※※:前掲
※※※:合計には含めない
出典:「中国科技統計年鑑」(2002~2007各年版、国家統計局・科学技術部編、中国統計出版社)

3)高等教育機関

 高等教育機関の社会基盤分野での人的資源(研究者・技術者)投入量は、2001年を除き、研究開発機関の投入量を大幅に上回っている。2006年実績(1万6414人・年)を見ると、研究開発機関の同年実績(4917人・年)の約3.3倍となっている。

 分野別に見ると、「測量・製図科学技術」の増加が大きく、対前年比で84%の伸びを示した。他の分野(「土木建築」63%、「水利」60%、「交通・運輸」43%、「安全科学技術」32.8%)も対前年比で高い伸びを記録した。

表6.14 高等教育機関の社会基盤分野での人的資源(研究者・技術者※)投入量の推移(人・年※※)

 

2001年

2002年

2003年

2004年

2005年

2006年

社会基盤分野合計

5877

6621

7431

9464

10446

16414

 

内訳

交通・運輸

1612

2131

1932

2583

2838

4059

水利

1085

1164

1434

1522

1468

2350

土木建築

2644

2823

3277

4595

5368

8750

安全科学技術

84

76

172

179

326

433

測量・製図科学技術

452

427

616

585

446

822

(地球科学)※※※

(3119)

(3243)

(3764)

(4273)

(4636)

(5096)

※:前掲
※※:前掲
※※※:合計には含めない
出典:「中国科技統計年鑑」(2002~2007各年版、国家統計局・科学技術部編、中国統計出版社)

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