8.2.1 宇宙開発分野の現状

(2) 宇宙応用

1) 衛星による遠隔探査

 中国政府は、2006年10月に公表した「2006年中国宇宙白書」の中で、「第10次5ヵ年」期(2001~2005年)において、衛星による遠隔探査の応用分野と規模を拡大し、鍵 を握る多くの応用技術の難関を突破し、基礎施設の強化がはかられたとの認識を示した。

 同期間中には、国家遠隔探査センター、国家衛星気象センター、中国資源衛星応用センター、国家衛星海洋応用センター、中国遠隔探査衛星地上ステーションに加えて、国 の関係部門と各省や市の衛星遠隔探査応用機関等が設立された。遠隔探査衛星の輻射校正場(radiation correction field)の整備も終了した。

 衛星による遠隔探査応用システムの中にはすでに運用を開始しているものもあり、気象や地質調査・鉱物探査、測量・製図、農業、林業、土地、水利、海洋、環境保護、防災、交通、都 市計画などの分野で広く利用されている。「西気東輸」(西部地区の天然ガスを東部地区に送る)や「南水北調」(南部地区の水を北部地区に引く)、長江の三峡プロジェクトなどでは、重要な役割を果たしている。< /p>

2)衛星による通信・放送

 中国では、衛星による通信・放送技術が急速な進展を見せており、ますます広く利用されるようになっている。中国では2005年末現在、国際・国内通信放送局が約80ヵ所、全 国共有の衛星放送テレビのハブステーションが34ヵ所あり、国の機関や一部の大企業によって約100の衛星専用通信網が整備された。また、超小型衛星通信システムの数は5万に達している。

 とくに衛星による通信・放送技術は、農村部に対する影響が大きく、「どの村でもラジオが聞け、テレビが見られる」プロジェクトと「どの村でも電話がかけられる」プ ロジェクトできわめて重要な役割を果たした。

 また、衛星による遠隔教育ブロードバンドと遠隔医療ネットワークはある程度の規模に達した。中国は、国際海事衛星機構の加盟国として、世界をカバーした衛星通信ネットワークを構築しており、2 006年の白書でも「国際移動衛星通信応用分野の先進国の仲間入りを果たした」と指摘している。

3) 衛星による航行測位

 中国では、衛星航行誘導応用産業化等の重大プロジェクトの実施によって、内外の航行測位衛星を利用した航行誘導と測位技術の開発・応用・サービスの面で大きな進展が見られた。衛 星による航行測位の応用範囲と業種も着実に拡大しており、市場規模は2年ごとにほぼ倍増している。

 これまでに、交通運輸や基礎測量・製図、プロジェクト探査・測量、資源調査、地震のモニタリング、気象観測、海洋探査・観測などの分野で広く利用されている。


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