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長征11号初の海上打ち上げも

2018年02月28日

 27日の新華社報道によると、運搬ロケット長征11号が今年、陸上から4回、海上から1回打ち上げられることが同日、中国航天科技集団への取材で分かった。中国の運搬ロケットが海上から発射されるのは初めて。チャイナ・ウオッチが、中国通信=共同通信電として伝えた。

 長征11号の楊毅強総指揮は次のように説明した。2018年に長征11号ロケットは「4+1」の発射計画を実施する予定だ。うち4回の陸上発射はすべて民営衛星会社を対象にした「完全商業」発射で、小型衛星打ち上げ多様化の需要を満たす。海上発射は中国運搬ロケットの海上「ファーストショー」で、新しいサービス分野に進軍して小さい軌道傾斜角の衛星打ち上げ需要を満たし、ロケットの適応性を一段と高める。

 近年、赤道に近い、小さい軌道傾斜角の衛星打ち上げ需要が旺盛になっている。赤道に近い場所からこの種の衛星を打ち上げると、姿勢調整・軌道変更の燃料を節約できるだけでなく、地球の自転エネルギーを最大限に利用して、ロケットの省力が図られるか、より重い衛星の運搬が可能になり、最終的に衛星打ち上げ、運用コスト引き下げの目的が達せられる。

 中国の新世代の固体燃料ロケットである長征11号は弾力的発射、即時対応など一連の強みをもち、海上発射の要請を満たすことができるといわれる。

 

中国にベンツ新工場=北京汽車とダイムラー

2018年02月27日

 中国自動車大手の北京汽車は26日までに、合弁相手のドイツ自動車大手ダイムラーと共同で、高級車ブランド「メルセデス・ベンツ」の生産工場を中国国内に新設すると発表した。投資額は119億元(約2千億円)を超える見通し。具体的な工場の立地場所は明らかにしていない。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。

 ベンツ車の現地生産を拡大するのが目的で、新工場では電気自動車(EV)などの新エネルギー車も生産する予定だ。

 ダイムラーを巡っては、中国自動車大手の浙江吉利控股集団が先日、発行済み株式総数の9・69%を取得し、筆頭株主になった。ダイムラーは中国事業に関しては、北京汽車との提携関係を維持していく方針だ。

 

吉利、独ダイムラー社筆頭株主に

2018年02月26日

 中国自動車大手の浙江吉利控股集団が、高級車「メルセデス・ベンツ」を展開するドイツ大手ダイムラーの発行済み株式総数の9.69%を取得し、筆頭株主になった。欧米メディアによると、時価総額から換算すると、取得額は約90億ドル(約9,600億円)に上る。チャイナ・ウオッチが、ロンドン発共同通信電として伝えた。

 吉利は昨年12月、スウェーデンの商用車大手ボルボの株も買い取ることで合意している。欧州主要企業の経営への影響力が増すことになる。

 吉利はダイムラーが力を入れている環境対応の電気自動車(EV)の技術を取り込む狙いがあるとみられる。吉利が既に傘下に収めている乗用車のボルボ・カーは、2019年以降に発売する全車種を電動化モデルにする方針を表明済み。中国市場でも環境規制が強化されている。

 吉利は株式市場でダイムラー株を購入したという。李書福会長が近くドイツを訪れ、今後の戦略を話し合う可能性がある。ダイムラーはドイツの製造業を代表する企業で、国内では反発の声も予想される。

 中国自動車大手の浙江吉利控股集団が、高級車「メルセデス・ベンツ」を展開するドイツ大手ダイムラーの発行済み株式総数の9.69%を取得し、筆頭株主になった。欧米メディアによると、時価総額から換算すると、取得額は約90億ドル(約9,600億円)に上る。チャイナ・ウオッチが、ロンドン発共同通信電として伝えた。

 吉利は昨年12月、スウェーデンの商用車大手ボルボの株も買い取ることで合意している。欧州主要企業の経営への影響力が増すことになる。

 吉利はダイムラーが力を入れている環境対応の電気自動車(EV)の技術を取り込む狙いがあるとみられる。吉利が既に傘下に収めている乗用車のボルボ・カーは、2019年以降に発売する全車種を電動化モデルにする方針を表明済み。中国市場でも環境規制が強化されている。

 吉利は株式市場でダイムラー株を購入したという。李書福会長が近くドイツを訪れ、今後の戦略を話し合う可能性がある。ダイムラーはドイツの製造業を代表する企業で、国内では反発の声も予想される。

 

英語圏に中国の単語が浸透=中国中央テレビ

2018年02月23日

 中国外文局は世界の英語圏で行ったアンケート調査を行い、「春節」や「元」など中国の単語が世界に浸透、中国語の発音によるアルファベット表記も英語圏で増えていると発表した。チャイナ・ウオッチが17日の中国中央テレビのニュースサイトを引用する形で伝えた。主な内容は次の通り。

 中国外文局は17日、初の「中国の語彙の海外認知度調査研究報告」を公開、英語圏の主要8カ国で行ったアンケート調査と300余りの中国の単語が主要英語メディアのインターネット上のプラットフォームで使われた数量の統計調査について報告した。

 認知度がトップ100の中国の単語では文化関係の比重が最も大きく、「春節(旧正月)」や「重陽(重陽節)」など中国の伝統的な祝日が上位を占めた。

 中国の政治・経済の影響力増大に伴い、国外でも中国語の発音に基づくアルファベットで表記される単語が伝統文化の範疇を大きく超えるようになっている。

 政治分野では、中国の実力を代表する新語が大量に出現しており、例えば「運命共同体」「一帯一路」の2つは上位に入った。経済分野では、「人民幣」「元」「中央銀行」は国外の大衆の知名度が最も高く、外国人から中国の新たな〝四大発明〟の一つと称される「支付宝(アリペイ)」などの新興の言葉も上位に入った。

 科学技術面でのイノベーション能力を代表する言葉も上位となった。外国人から賞賛される「高速鉄道」が上位となり、宇宙面での実力を代表する「嫦娥月面探査」などの単語も国外の大衆に熟知されている。

 外文局の王剛毅副局長は「伝統文化の中のソフトな面を反映しているだけでなく、我々の科学技術、経済、政治分野の概念の発音表記による表現形式が、国外の中国に関する言葉の中に取り入れられるようになった」と述べている。

 中国の単語は多くなるだけでなく、範囲もますます大きくなっており、興味深い現象が起きている。過去には英語に翻訳されていた中国語が、発音による表記に替わり始めているのだ。例えば、餃子はこれまで「Dumpling」という英語が使われていたが、多くの外国人が「Jiaozi」という中国語の発音に基づく表記をそのまま使うようになり、最新版のオックスフォード英語辞典は「Jiaozi」という単語をそのまま収録している。

 

中国がエコカー補助金改定=技術要求を引き上げ

2018年02月22日

 中国財政省、工業情報省、科学技術省、国家発展改革委員会(発改委)は13日、エコカーの普及促進に向けた補助金政策を改定すると発表した。バッテリーなどの技術が向上していることを踏まえ、対象車種に対する技術要求を引き上げた。改定により、補助金支給のハードルを上げた形だ。チャイナ・ウオッチが、NNA配信として伝えた。

 改定実施は 12日から。ただ、今年6月11日までの4カ月間は移行の過渡期として、同期間中に車両登録・ナンバープレートの取得が行われたエコカーに対しては経過措置を取る。電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド車(PHV)仕様の乗用車とバスには従来の政策で定められた補助金額の7割を、トラックと専用車両には同4割をそれぞれ支給する。燃料電池車(FCV)は従来の政策で定められた金額通り支給する。

 今回の改定は、EV乗用車に対する技術基準の変更が特徴だ。これまでは航続距離が100 キロメートル以上の車種を補助金対象としていたが、これを150キロ以上に引き上げた。バッテリーの重量エネルギー密度に対する要求値も、90 ワット時(Wh)/キログラム(kg)以上から 105Wh/kg以上へと改定。航続距離の長さに応じて1台当たり最大4万4,000 元(約 74万8,000 円)としていた補助金交付額は、航続距離別の交付基準額をベースに、バッテリーの重量エネルギー密度と走行時のエネルギー消費効率の優劣に応じて算出する形に切り替えた。

 航続距離別の交付基準額は1台当たり1万5,000~5万元。実際の交付額はバッテリーの重量エネルギー密度によって基準額の60~120%、走行時のエネルギー消費効率によって基準額の50~110%へとそれぞれ変動する。

 PHV乗用車のEVモードでの航続距離に対する要求は従来通り50キロ以上で据え置いたものの、1台当たりの交付額は2万4,000元から最大2万2,000 元に引き下げた。EV・PHV仕様のバス、トラック、専用車両への技術要求もそれぞれ引き上げ、交付額の上限は大幅に縮小。FCVに対する技術要求項目も増やした。

 

JDI、中国勢と交渉難航=アップル不振で増資も検討

2018年02月21日

 チャイナ・ウオッチによると、経営再建中の中小型液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)が進める中国メーカー3社との資本提携交渉が難航していることが、20日分かった。主要顧客である米アップルの最新スマートフォン「iPhone(アイフォーン)X(テン)」の販売不振が背景。JDIは当初方針を転換し、複数の投資ファンドを引受先とする第三者割当増資の検討を本格化し始めた。

 JDIは、財務体質を改善するため中国の液晶パネルメーカー京東方科技集団(BOE)などから出資を受け入れる方向で交渉を続けていた。3月末までの決着を断念し、2018年3月期の連結純損益が4年連続の赤字になることは確実。現在は18年4~6月期での増資を目指している。

 有機ELパネルを採用したiPhoneXの販売低迷で、液晶から有機ELへのシフトが進むと見られていた目算に狂いが生じた。今後のiPhoneXでも液晶を搭載した機種が残るとの観測が強まり、JDIが開発中の技術を生かして有機ELの量産に乗り出したいと考えていた中国勢は慎重姿勢に転じた。

 ただ、有機ELへのシフトが遅れることは、液晶事業が主力のJDIにとって当面の収益確保につながる。中国勢との資本提携で2千億円超を想定していた調達額は、ファンドからの増資で500億~1千億円程度に抑えられる可能性がある。

 

五輪のコスト削減を提案=アリババ、北京大会目指し

2018年02月20日

 五輪スポンサーの中国の電子商取引最大手アリババグループは冬季五輪が開かれている韓国・平昌で、2022年の北京冬季五輪に向け、クラウド技術などITを活用した交通渋滞緩和システムなどで五輪の運営コストを削減する取り組みをアピールしている。チャイナ・ウオッチが平昌発共同通信電として伝えた。

 アリババは昨年1月、国際オリンピック委員会(IOC)と28年までの最高位スポンサー契約を締結した。平昌の五輪会場にパビリオンを設置し、膨大な情報を解析するビッグデータの技術を利用した交通渋滞緩和システムや顔認証技術を用いた新たな通販サービスなど「未来の五輪」を提案。北京冬季五輪までの実用化を目指している。

 最高マーケティング責任者の董本洪氏は「五輪の運営システムは大会ごとにつくられ、開催国の財政負担が大きい」と指摘。ネット上でデータを管理するクラウド技術を使えば「運営システムを後の大会に継承でき、コスト削減と効率化につながる」と述べた。

 20年の東京五輪では、アリババ傘下の旅行サイトを通じて、多くの中国人観光客を日本に誘致する方針。董氏は既に大会組織委員会と協議を進めているとし「五輪を機に、日本のブランドや商品も中国の消費者に紹介したい」と語った。

 

中国、日本標的に鉄鋼・アルミ輸入制限案=米商務省勧告

2018年02月19日

 ロス米商務長官は16日、鉄鋼やアルミニウムを安値で米国に輸出する国への対抗措置として、輸入量を制限する案をトランプ大統領に勧告したと発表した。主に中国を標的としているが、発動されれば、日本製品にも輸入量の制限か、鉄鋼で新たに最低24%、アルミで最低7.7%の関税がそれぞれ課される可能性がある。チャイナ・ウオッチが、ワシントン発共同通信電として伝えた。

 トランプ大統領が遅くとも4月に発動の是非を判断する。これに対し、中国商務省は17日「米国の最終的な決定が中国の利益に影響を与える場合、中国は自国の正当な権利を守るため必要な措置を取る」と対抗策も辞さない構えを示した。

 米商務省は通商拡大法232条に基づき、鉄鋼やアルミの大量輸入を放置すれば、米メーカーの生産力が奪われ、戦闘機や軍艦を造る国防産業に悪影響が出る恐れがあると判断した。発動されれば、中国などの反発は避けられない。貿易摩擦が激化し、世界経済に悪影響が及ぶ懸念もある。

 商務省は勧告で「大統領は米国の経済、安全保障上の利益を考慮し、特定の国を輸入制限の対象から外すことができる」と指摘した。トランプ氏が日本などの同盟国を対象外としたり、輸入制限の発動そのものを見送ったりする可能性がある。

 発表の直後、米アルミ大手の株価は軒並み上昇。鉄鋼大手USスチールなど鉄鋼株も大幅に値上がりした。

 商務省は鉄鋼、アルミでそれぞれ三つの選択肢を示した。鉄鋼は(1)全ての国からの輸入に最低24%の関税を課す(2)中国、韓国、ロシア、ブラジルなど12カ国からの輸入に最低53%の関税を課し、日本を含む他の国からの輸入は2017年の水準までしか認めない(3)全ての国からの輸入を17年の63%に制限する―との内容だ。

 アルミでは(1)全ての国からの輸入に最低7.7%の関税を課す(2)中国、香港など5カ国・地域からの輸入に23.6%の関税を課し、他国からの輸入は17年の水準までに制限(3)全ての国からの輸入を17年の86.7%に制限することを提案した。

 商務省によると、17年の鉄鋼の輸入量で日本は7位。中国は11位だが他国経由も多く、制限は幅広い国を対象とした。

 ロス氏は「安全保障上の問題を理由とする輸入制限は世界貿易機関(WTO)も認めている」と述べた。

 

日産、中国で新工場建設計画

2018年02月16日

 チャイナ・ウオッチによると、日産自動車は15日、中国で新たに完成車工場を建設する計画を明らかにした。収益の拡大に向け、日産にとって北米に次ぐ主力市場に力を入れ、生産台数を増やす。今年中に詳細を発表する。

 中国法人トップの関潤氏が15日、共同通信などの取材に応じた。新工場の建設に向けては、既存工場の生産効率の改善が優先だとした上で「その後(生産能力が)足りなくなる」と指摘した。具体的な立地については明言を避けた。

 日産は現在、中国に八つの完成車工場を持つ。年間生産能力は約170万台。2022年までの中期計画では、600億人民元(約1兆円)を投資し、販売台数を17年実績の1.7倍に拡大する方針を掲げている。競争力のある新型電気自動車(EV)を中国で相次いで発売する。

 日産は中国の自動車メーカー、東風汽車との合弁会社を通じて中国事業を展開している。17年の世界販売では全体の約4分の1の台数を中国で売り上げた。

 

江蘇省で世界初のH7N4型感染

2018年02月15日

 香港政府は14日、中国江蘇省常州市の68歳の女性がH7N4型の鳥インフルエンザウイルスに感染していた、と中国の衛生当局から報告を受けたことを明らかにした。チャイナ・ウオッチが、上海発共同通信電として伝えた。

 同型の人への感染は世界初という。中国当局が世界保健機関(WHO)と協力して対応している。

 女性は生きた鳥と接触していたという。女性と日常的に濃厚接触していた他の人への感染は確認されていない。

 香港政府の発表によると、女性は昨年12月25日に発病し、ことし1月1日に入院、同22日に退院した。具体的な症状は不明。中国当局が2月14日までにH7N4型の感染を確認した。

 中国では2013年に世界で初めてH7N9型の人への感染が確認された。冬になると、H7N9型の感染が広がるが、今冬は減少傾向にある。

 

中国向け木材輸出拡大か=木構造設計規範改正で

2018年02月14日

 チャイナ・ウオッチによると、中国が柱や梁など建物の骨組みになる「構造材」として、日本のスギやヒノキ、カラマツの使用を8月から解禁することが13日、分かった。これらの建材の中国向け輸出が可能になる。現地は経済成長で活発な建築が続いており、日本の林業関係者は高品質の建材を売り込み、木材の輸出総額を一段と増やすチャンスと期待している。

 中国は日本の木材の強度などが一定の水準を満たしていると判断し、日本の建築基準法に当たる「木構造設計規範」の改正を決めた。日本木材輸出振興協会(東京)が2010年から中国当局と協議し、実現した。

 日本の農林水産省によると、鉄筋コンクリート建築が中心の中国でも近年は木造の快適性や見栄えへの評価が向上している。17年に商業用の天然林伐採が全面禁止となったこともあり、別荘や伝統的な建築物、公共施設に日本材の商機があるという。同規範では日本で主流の「木造軸組工法」も新たに認定され、日本式の住宅施工の増加も見込める。

 中国への木材輸出は伸びが著しく、17年の速報では輸出先トップの145億円だった。ただ約7割は工事資材や梱包材に使う丸太で、単価の安さが課題となっていた。より付加価値の高い構造材が輸出品目に加わるメリットは大きい。

 宮崎、鹿児島両県の4森林組合でつくる木材輸出戦略協議会の堂園司会長は「規範改定は長年の懸案だった。日本材の認知度向上に期待したい」と話した。

 

中国の新車販売11%増=1月、春節要因も

2018年02月13日

 チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えるところによると、中国自動車工業協会が9日発表した1月の新車販売台数は前年同月比11・6%増の280万9200台だった。昨年は1月だった春節(旧正月)が今年は2月にずれ込んだことで、前年同月より営業日数が多かったことも販売台数増加に寄与した。

 内訳は、乗用車が10・7%増の245万6200台だった。中国市場でブームとなっているスポーツタイプ多目的車(SUV)が引き続き販売増をけん引した。景気動向を反映しやすい商用車は18・0%増の35万3100台だった。

 日系大手4社も好調を維持し、全社が1月として過去最高の販売台数を更新した。

 

滴滴と組みタクシー向け配車アプリ ソフトバンク東京、大阪、京都などで

2018年02月09日

 チャイナ・ウオッチによると、ソフトバンクは9日、中国配車大手の滴滴出行と組み、日本でタクシー事業者向けの配車アプリを開発すると発表した。今年中に東京都、大阪府、京都府と福岡県などで実験を始め、合弁会社も設立する。

 滴滴の持つ人工知能(AI)を活用し、乗客の需要を予測する。ソフトバンクの親会社、ソフトバンクグループは滴滴に出資しており、今回のアプリ開発で関係を強化する。

 タクシー向け配車アプリを巡っては、ディー・エヌ・エー(DeNA)が今春の実用化を目指すなど、各社で開発が加速している。

 

EVカーシェアリングで滴滴出向と協業 日産とルノー、三菱自動車

2018年02月08日

 「EVカーシェアリングで滴滴出向と協業 日産とルノー、三菱自動車」

 チャイナ・ウオッチによると、日産自動車とフランス大手ルノー、三菱自動車の企業連合は7日、中国の配車サービス最大手の滴滴出行と、中国での電気自動車(EV)によるカーシェアリングで協業する覚書を締結したと発表した。中国では急速にEV化が進んでおり、技術開発でも協力していく構えだ。

 滴滴出行は、トヨタ自動車とも米国でのEVを利用した移動や物流サービスの創出で提携しており、今後も合従連衡の動きが広まるとみられる。

 日産連合は「テクノロジーの面でも大いに期待できる」とコメントした。滴滴側は「オープンな交通のエコシステムを形成することができる」と強調している。

 日産連合は2022年までに世界で新たに12車種のEVを売り出すとしている。このうち、日産は中国で18年以降に複数のEVを投入する予定で、開発を強化するため約1兆円を投資する成長戦略を打ち出した。三菱もEV2車種以上を売り出す考えだ。

 一方、滴滴は日本進出も計画しており、今春にも東京都内でスマートフォンのアプリを使った配車サービスを始めるため第一交通産業(北九州市)と協議を始めている。

 

銀聯決済、17年は28.8%増=93.9兆元、スマホで拡大

2018年02月07日

 チャイナ・ウオッチによると、中国の銀行間決済ネットワークを運営する中国銀聯(チャイナ・ユニオンペイ)は6日、銀聯ネットワークを介した決済額が2017年は93兆9,000億元(約1,630兆円)に上ったと発表した。前年比28.8%増加した。

 スマートフォンを使って決済できるサービスが決済額の拡大を支えている。銀聯は従来の近距離無線通信(NFC)技術を活用した非接触型決済に加え、昨年から2次元バーコードによる決済サービスを正式に導入。12月には30以上の商業銀行や決済機関と共同で業界統一の決済アプリ「雲閃付(モバイル・クイックパス)」を発表し、「支付宝(アリペイ)」や「微信支付(ウィーチャットペイ)」といった第三者決済機関との競合を意識したサービスを充実させている。

 17年末時点で銀聯の国際ネットワークは168カ国・地域に広がっており、銀聯決済を利用できる店舗は5,100万店、現金自動預払機(ATM)は257万台に達した。海外では非接触型決済が18カ国・地域の100万台近いPOS(販売時点情報管理)端末で、2次元バーコード決済は香港、マカオ、シンガポールなどでそれぞれ利用できる。

 

中国人観光で旧正月は満室=シエムレアプのホテル

2018年02月06日

 中国人観光客の海外旅行ラッシュとなる春節(旧正月)期間中、カンボジアを代表する世界遺産アンコール遺跡郡がある北西部シエムレアプでは、ホテルの予約が取りにくい状況になっている。旧暦の元日からの三が日に当たる2月16日~18日の期間は、多くのホテルが満室状態だという。

 チャイナ・ウオッチが人民日報海外版(電子版)を引用して伝えるところによると、シエムレアプのあるホテル責任者は「1月の段階で1,000室近い客室が予約で一杯になった。予約の大半は中国人で、日本人がそれに次いで多い」と話した。

 シエムレアプにある多くのホテル責任者からは異口同音に「昨年よりも予約状況が良好で、春節期間は予約しなければ、部屋が見つからない状況だ」との声が聞かれた。

 カンボジアをはじめ、タイ、ベトナム、ミャンマー、ラオスなどメコン川流域各国を訪れる中国人客が近年増加しており、昨年は延べ1,500万人だった。背景にはビザ(査証)が取りやすいことや人民元の為替相場が有利に推移した点、中国とメコン川流域各国を結ぶ国際線の便数増などがあるとみられている。

 

中国企業サイト利用者の記録監視か

2018年02月05日

 会員制交流サイト(SNS)の個人情報が、一企業に際限なく集められる状況を不安視する声が中国で出始めている。

 チャイナ・ウオッチが、北京発共同通信電として伝えるところによると、中国で10億人近くが利用する通信アプリ「微信」の運営企業や関係当局が、利用者のチャット記録などを監視しているとの疑惑が浮上している。

 騰訊(テンセント)が運営する微信は無料でメッセージのやりとりや通話ができるほか、商品購入や電気代の支払い、財テクの機能を兼ね備えている。生活に欠かせないアプリになるにつれ、膨大な個人情報が同社に集積される。

 中国メディアによると、自動車大手の浙江吉利控股集団の李書福会長が1月の会合で「(テンセントの)馬化騰会長は間違いなくわれわれの微信の記録を見ている。彼らは何でも閲覧できる」と発言した。これを機に、民間企業による個人情報の独占や、当局がそれを利用することを懸念する声がインターネットなどで一気に広がった。

 テンセントは「利用者のチャットをビッグデータの分析に使うことはない」と疑惑を否定している。だが微信の公式サイトは1月18日、共産党・政府の歴史を否定的に伝える情報の発信者に対してアカウント削除などの処罰を行うと発表し、当局と一体となって情報を管理していることを示唆した。

 インターネットメディア「澎湃新聞」は社説で「(テンセントなどの)ネット企業の巨頭たちが巨大な権力を握る時代になった」とし、ビッグデータの管理に関する法律や制度の導入を訴えた。

 

中英1兆円超商談成立へ 金融・科学技術パーク建設など

2018年02月02日

 中国商務省の高峰報道官は2月1日の記者会見で、メイ英首相の訪中に合わせ、両国の企業間で総額約90億ポンド(約1兆4千億円)の商談がまとまる見通しだと語った。中国が進める現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」の建設プロジェクトなどが含まれる。チャイナ・ウオッチが、北京発共同通信電として伝えた。

 メイ首相は1月31日から今月2日までの日程で中国を訪問中。過去最大規模となる約50人の英国の企業経営者らも同行している。

 金融や農業、科学技術などの分野でも中国企業と具体的な商談をまとめる。習近平国家主席の主導の下、河北省で建設計画が進む新都市「雄安新区」に、両国が共同で金融・科学技術パークを建設することでも合意した。山東省青島には両国でイノベーション産業団地を建設する。

 高氏は「両国の経済成長戦略を互いに結びつけ、中英の『黄金時代』の経済貿易関係をさらに発展させたい」と強調した。

 新華社電によると、中国政府系の国家開発銀行は、英スタンダード・チャータード銀行に対し、一帯一路関連プロジェクトへの融資のために最大100億元(約1,740億円)の資金を提供する。

 また、中国のインターネット通販大手の京東集団は、今後2、3年で紅茶やチョコレートなど20億ポンド相当の英国の商品を中国の消費者向けに販売する計画だと発表した。

 

中英首相一帯一路で協力強化合意

2018年02月01日

 李克強中国首相とメイ英首相は31日、北京の人民大会堂で会談し、中国が提唱する現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」の枠組みを通じて経済協力を強化していくことで一致した。チャイナ・ウオッチが、北京発共同通信電として伝えた。

 会談後に共同記者会見した両首相は、自由貿易を擁護し、経済のグローバル化を推進することも確認した。

 李氏は「中英の黄金関係を新たな段階に推し進める」と強調し、メイ氏は、一帯一路やアジアインフラ投資銀行(AIIB)に英国が積極的に関与し「協力を深める」と述べた。

 英国は欧州連合(EU)離脱を来年に控え、中国との経済関係強化を急ぐ。ただ習近平指導部は、欧州の玄関口としての役割が低下する英国よりもフランスを重視しているとみられ、国営メディア関係者は「1月に訪中したフランスのマクロン大統領に比べ、メイ氏への関心は明らかに低い」 と指摘した。

 会談では国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議に従い、北朝鮮に核開発の放棄を迫る必要性でも一致した。中国中央テレビによると、李氏は原発や高速鉄道などで協力する意向も伝えた。中英政府は貿易や投資、金融などの分野での協力強化に向けた文書に署名した。

 メイ氏は31日、経済界50人の大規模随行団を率いて中国を訪れ、会談に先立って湖北省武漢市を訪問し、武漢大の学生らと交流した。2月2日までの日程で、習国家主席らと会談するほか、上海市を訪れる予定。