EV急速充電で日中協力へ=世界標準規格で主導権
2018年05月31日
チャイナ・ウオッチが伝えるところによると、電気自動車(EV)の急速充電器を巡り、日本独自の充電規格「CHAdeMO(チャデモ)」を推進しているチャデモ協議会が、中国企業から次世代規格の共同開発を打診されたことが30日分かった。チャデモ協議会は応じる方向で技術的な検討を始めた。実現すれば世界標準規格の主導権を日中で握りそうだ。
チャデモ協議会が2018年度活動方針で明らかにした。提案したのは国有送電大手の国家電網で、現在日中などが採用している技術を基に充電方式やプラグの形状が同じ世界標準を策定するとしている。20年ごろの実用化を目指しているようだ。
チャデモ協議会は中国と組む利点について、車両と充電器の共通部分の費用が減り、設計変更なども容易になるとしている。欧米勢の別規格「コンボ」や、インドとも今後の協力で議論を続ける。
中国は環境規制を強化しており、19年からEVなどの生産を一定の割合で義務付ける方針。将来的にはガソリン車とディーゼル車の生産と販売の停止も検討している。トヨタ自動車や日産自動車、ホンダ、マツダといった日本勢は中国市場での新型EVの発売を急いでいる。
EVは1回の充電による走行距離と、充電時間が普及への課題となっている。チャデモの急速充電器は今年3月末で国内に7241基、海外では欧米を中心に約1万800基が設置されているという。
チャデモ協議会は車や部品メーカー、電力会社などが会員となっている。
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スタートアップ支援、上海で始動=ジェトロ
2018年05月30日
日本貿易振興機構(ジェトロ)は、日本のスタートアップ企業などを対象にした新たな支援事業の拠点となる「ジェトロ・グローバル・アクセラレーション・ハブ」を上海市で開設し、29日に日系企業に提供するコワーキングスペース(共有オフィススペース)などを公開した。チャイナ・ウオッチがNNA配信として伝えた。
同事業では、海外のスタートアップ支援環境、エコシステム(複数の企業が共存共栄する仕組み)を活用したビジネス拡大を目指す日系企業に対し、現地ブリーフィングサービス、事業戦略立案のアドバイス、現地パートナー候補やベンチャーキャピタルの紹介、コワーキングスペースの提供などを行う。一連の支援は、ジェトロが指定したスタートアップ企業への支援経験を持つ「アクセラレーター」と呼ばれる地場企業が担当する。
上海でのアクセラレーターには、匠新と、同社の親会社であるX Nodeが選出された。匠新は日本と中国でアクセラレーションサービスを提供する日中合弁の企業。X Nodeもアクセラレーションサービス企業で、大手からスタートアップまで幅広い企業に対しコワーキングスペースやイノベーションプログラムを提供している。X Nodeのコワーキングスペースは、上海市内の静安エリアに位置。同エリアにあるオフィスビルの複数フロアに合計約3,500平方メートルのスペースを持ち、デスク単位から個室まで、スタートアップ企業の需要に合わせて業務スペースを提供している。ジェトロの支援事業もこのX Nodeのコワーキングスペースを利用する。
ジェトロの同支援事業は、中国国内では深センで5月初めにサービスを開始している。ほかインド・ベンガルール(バンガロール)、フィンランド・ヘルシンキ、米国・シリコンバレー、アラブ首長国連邦(UAE)・ドバイ、シンガポール、イスラエル・テルアビブでも展開している。
サービスを受けることができるのは、◇海外展開を検討する日本登記の中堅、中小、スタートアップ企業◇海外展開のための技術や製品、サービス(開発中を含む)を持っていること――などが条件となる。
中国、ルール策定に前向き=WTO電子商取引会合
2018年05月29日
チャイナ・ウオッチがジュネーブ発共同通信電として伝えるところによると、インターネットを通じた電子商取引(EC)のルール策定へ向けた世界貿易機関(WTO)の有志国会合に中国が代表を派遣し、将来の交渉参加に前向きな姿勢を示していることが28日、分かった。複数の外交筋が明らかにした。中国は電子情報を囲い込む「デジタル保護主義」で知られ、これまでルール作りには消極的とみられてきた。
有志国による交渉は来年初めにも始まる見通し。中国が参加した場合、重要な交渉分野である「国境を越えた電子情報の流通」などで議論が難航しそうだ。
中国はルール策定に参画することで、アリババグループなど自国のEC大手の海外展開を後押ししたいとの思惑もありそうだ。
世界的に拡大しているECを巡っては、欧米諸国などから共通のルール作りの必要性が指摘されている。昨年12月に日本などが作業部会設置を呼び掛けた際、中国は加わらなかった。
中国は3、4、5月と有志国会合に代表を派遣し、意見も表明。交渉に強い関心を示している。外交筋は「バス(ルール作り)に乗り遅れたくないとの気持ちなのだろう。ただ中国が加われば交渉が容易でなくなるのは確かだ」としている。
全会一致制をとるWTOでは新たな貿易協定などの制定交渉を行う場合、全メンバーで始めると議論がまとまりづらいため、有志国で交渉を立ち上げる例が増えている。
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米中、制裁緩和で合意=ZTE、巨額罰金条件貿易協議前進も
2018年05月28日
トランプ米大統領は25日、中国の通信機器大手、中興通訊(ZTE)への制裁を緩和することで中国の習近平国家主席と合意に達したと述べた。チャイナ・ウオッチが、ワシントン発共同通信電として伝えた。FOXニュースのインタビューに答え、大統領は「ZTEによる罰金13億ドル(約1,400億円)の支払い」や「経営陣の刷新」などを制裁緩和の条件として挙げた。
ZTEは、米国の制裁によって主力製品スマートフォンの生産や販売の停止に追い込まれていた。米中間の争点になっているZTEへの制裁が緩和されれば、両政府の貿易協議も前進しそうだ。ZTE製端末の調達が滞った日本の大手携帯電話会社にも朗報となる。
トランプ氏が制裁緩和に応じたのは、米朝首脳会談の実現に向け、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長に影響力を持つ習氏の協力を得る狙いもあるとみられる。
ただ議会ではZTEが米国の政府や企業から機密を盗むのを防ぐため制裁を続けるべきだとする議員が多い。ZTEへの制裁緩和を阻止する法案も審議されており、曲折も見込まれる。
ツイッターでトランプ氏は制裁緩和の条件として「高いレベルの安全性の保証」や「米国製部品の購入」も列挙している。これらが満たされれば、ZTEは事業を「再開」できると明言した。
トランプ氏がFOXに語ったところによると、習氏はZTEの経営陣交代と罰金5億ドルの支払いを提案した。トランプ氏はこれには応じず、罰金15億ドルとZTEが米企業からさらに多くの部品を購入することなどを要求した。交渉の結果、罰金を減額し13億ドルで決着した。
米商務省は4月、ZTEが北朝鮮やイランに対する輸出規制に違反したとして、米企業がZTEに部品などを輸出することを7年間にわたって禁じる制裁を発動した。ZTEは経営危機に陥った。
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トキ生息地の交流促進=日本提供に歓迎の声
2018年05月25日
チャイナ・ウオッチが漢中発共同通信電として伝えるところによると、国際保護鳥トキについて意見交換する「朱鷺国際フォーラム」が24日、中国陝西省漢中市で閉幕し、トキが生息する自治体間の交流、協力を促進するとの宣言をまとめた。会合では、日中両首相が9日に東京で合意した、中国から日本へのトキ提供を歓迎する声も上がった。
ただ、関係悪化で提供が頓挫したケースもある。時期などが具体的に決定するまでは気の抜けない状況が続きそうだ。
日中双方の地方幹部からは「交流に大きな役割を果たしている」「日中関係の新たな一歩にしたい」と、トキを通じた交流の重要性を指摘する声が相次いだ。
日中両政府はトキの提供実現に向け、詰めの作業を進めている。新潟県佐渡市に届けられる見込みで、フォーラムに出席した同市の三浦基裕市長は「心待ちにしている」と記者団に述べた。
中国から日本へのトキ提供は、1998年に江沢民国家主席(当時)が表明し、2007年までに計5羽が届けられた。11年には温家宝首相(当時)も提供の意向を示したが、沖縄県・尖閣諸島を巡る日中関係の悪化で実現しなかった。
日本のトキは遺伝的多様性が乏しく、人工繁殖して放鳥する際には、近親交配による悪影響が懸念されるとの声が学者の間から上がっていた。
三浦氏は、実現すれば約11年ぶりとなる提供について「トキの関係者には、もっと早く来てほしいとの思いが強かったかもしれない」と語った。
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中国企業が東バグダッド油田開発で契約
2018年05月24日
イラク石油省は23日、首都バグダッドで中国の石油企業、振華石油控股有限公司(振華石油)と東バグダッド油田南区開発事業について契約を結んだ。チャイナ・ウオッチがバグダッド23日発の新華社の報道を転電した中国通信=共同通信電として伝えた。
契約調印式でイラクのルアイビ石油相は、これはバグダッド初の油田事業で、重要な経済的社会的意義があり、イラクの石油生産能力向上を後押しするものであると述べた。
イラク石油省報道官は新華社記者に次のように語った。5年内に原油生産量を日量4万バレルにすることを希望している。中国との石油分野の協力が徐々に深まっている。中国の石油企業はすでにイラク中部と南部の多くの油田で開発事業に参加している。
東バグダッド油田南区事業は来年稼働の予定で、観測筋はこの稼働によってバグダッド地区の経済と雇用がけん引されると指摘している。
石油の生産と輸出はイラクの国民経済の中で主導的位置を占めている。現在、原油日産量は約430万バレル。
ZTE罰金1400億円で制裁解除も
2018年05月23日
トランプ米大統領は22日、中国の通信機器大手、中興通訊(ZTE)に対する制裁解除の代替策として「巨額の罰金を考えている。13億ドル(約1,400億円)になる可能性がある」と述べた。チャイナ・ウオッチが、ワシントン発共同通信電として伝えた。
トランプ大統領は、ホワイトハウスで行った韓国の文在寅大統領との会談冒頭で記者団に語った。
米商務省は4月、ZTEが北朝鮮やイランに対する輸出規制に違反したとして、米企業がZTEに部品などを輸出することを7年間にわたって禁じる制裁を発動した。ZTEはスマートフォンの一部販売停止に追い込まれるなど経営危機に陥った。
トランプ氏は、ZTEへの制裁解除は「中国の習近平国家主席が要請してきた」と指摘した。その上で「米企業から多くの部品を調達しているZTEを倒産させれば、米企業に多大な損害を与えることになる」と述べ、制裁解除に前向きな姿勢を見せた。解除に向け「中国と協議中で、合意していない」とも語った。
ロス米商務長官は来週にも中国を訪れ、詰めの貿易協議を行う予定。ロイター通信は、ロス氏の訪中前にもZTEへの制裁解除が決まる可能性があると報じた。
ただ、米議会では制裁解除に反対する議員が少なくない。与党共和党のルビオ上院議員は22日、ツイッターに「制裁を解除すれば、トランプ政権が中国に降伏したことになる」と投稿した。ZTEが米国の政府や企業から機密を盗むのを防ぐため、厳しい制裁を続けるべきだとの考えを示している。
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電子商取引の信頼性向上へ=悪質業者の制裁強化
2018年05月22日
中国国家発展改革委員会(発改委)、工業情報省(工情省)、公安省など政府8部門はこのほど、電子商取引(EC)の信頼性向上に向けて悪質業者の取り締まりを強化する方針を示した。利用者の「レビュー」を偽装する行為などを対象に、部門の枠を越えてブラックリストによる管理を徹底する。チャイナ・ウオッチがNNA配信として伝えた。
インターネット通販などEC業者の信用に関する問題を改善するため、部門横断の専門作業グループを各省(自治区、直轄市)や市、県の地方政府に設置する。地方政府はECプラットフォームやインターネット企業、物流企業とも連携し、業者の信用に対する監督を強める。
ブラックリストの対象となるのは、偽物の販売や知的財産権の侵害、取引実績の偽装、個人情報の不適切な取り扱いなどの行為があった業者で、各地方政府は独自の基準に基づきリストの対象を拡大することができる。ブラックリストの業者には通常、アカウント新設の制限など13項目の懲罰措置が科されるが、中央政府は今回、各地方が独自の懲罰を設けることも奨励するとした。
また、リストの業者には3カ月の期限内に問題を是正するよう指導し、期限内に改善が見られなければ、アカウントの閉鎖を含む一段と厳しい措置を取るとしている。
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香港、福島産以外の食品禁輸解除検討
2018年05月21日
香港政府が東京電力福島第1原発事故の発生直後から続ける福島、茨城、栃木、群馬、千葉5県の一部食品の輸入停止措置について、11月までに福島を除いて解除する方向で検討していることが分かった。チャイナ・ウオッチが、「複数の関係者が19日までに明らかにした」とする北京発共同通信電として伝えた。
日本政府は福島も含めた全ての規制撤廃を求めている。日本にとって農水産物の最大の輸出先である香港が一部解除に踏み切れば、規制を続ける中国や台湾などの判断にも影響を与えそうだ。ただ香港市民の間では、放射性物質による食品汚染への懸念が依然残っており、実現まで曲折がある可能性もある。
香港政府トップの林鄭月娥行政長官が5月2日、香港を訪れた日本香港友好議員連盟の議員団に「福島を除いて輸入禁止の解除を検討している」と明らかにした。林鄭氏は、香港に関するシンポジウムが11月1日に東京都で開かれるのに合わせて訪日の予定。安倍晋三首相とも会談する見通しで、それまでの決定に向けて調整する方針だ。
林鄭氏は、福島産の規制を続ける理由について「あまりにも『福島』の名前が知られている」と説明し、市民の理解を得ることが難しいと示唆している。 これに対し、日本政府筋は「何とかして福島の規制も同時に解除できないか香港側と協議している」と強調した。
日本の農林水産省によると、香港は原発事故を受けて5県で生産された野菜、果物、牛乳、乳飲料、粉ミルクの輸入を停止した。
河野太郎外相が3月、林鄭氏と香港で会談し、輸入規制の撤廃を要請していた。日本から香港への2017年の農林水産物輸出額は約1,876億円で、2位の米国を大きく上回っている。
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中国、打ち上げに成功=初の民間商用ロケット
2018年05月18日
中国の民間企業が17日、独自開発した商業用の小型ロケットを西北部から打ち上げ、成功した。軍が宇宙開発を主導する中国で民間の商業用ロケットの打ち上げは初めて。チャイナ・ウオッチが北京発新華社の報道を転電した共同通信電として伝えた。
打ち上げに成功したのは「重慶零壱空間航天科技」の開発したロケット。全長約9メートルで、重量7・2トン。大気圏内を飛行し、最高高度は約39キロに達したという。
中国は「宇宙強国」の建設を目標に掲げており、2014年に宇宙開発の主要分野で民間の参入を認める方針を打ち出した。同社は15年に設立されたばかりだが、20年までに年間50基以上のロケットの生産能力を目指すとしている。
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「中国の経済建設に学ぶ」=北朝鮮の参観団
2018年05月17日
【北京共同】 中国の中央人民放送によると、習近平国家主席は16日、北朝鮮の朴泰成朝鮮労働党副委員長が率いる参観団と北京で面会した。朴氏は「中国の経済建設と改革・開放の経験に学ぶ」ことが訪中の目的だと述べ、経済建設に注力する新路線に生かす意向を強調した。
習氏は、北朝鮮と韓国の関係改善や、米朝の対話を支持すると表明した。その上で、参観団の党地方組織トップらが「経済、社会の発展を進め、新たな成果を収めることを願う」と期待感を示した。
不動産は調整局面=社会科学院の18年版青書
2018年05月16日
中国政府系シンクタンクの中国社会科学院は14日発表した2018年版の不動産青書で、17年の不動産投資の伸びは基本的に前年と同程度だったと説明する一方、住宅物件の販売面積は前年比7.7%増にとどまり、16年と比べて14.8ポイントの鈍化をみせたと指摘した。不動産市況はここ数年の大幅上昇から調整局面に入ると予測している。チャイナ・ウオッチがNNA配信として伝えた。
社会科学院は17年の不動産在庫が前年比1億平方メートル前後減っており、在庫消化の効果は明らかと分析。販売待ち住宅物件の面積も17年は25.1%減ったと指摘した。一方で、人口が流出している一部中小都市では、新築住宅物件の空き家化に警戒が必要との見方を示した。
社会科学院は、購入規制・ローン貸し出し規制といった引き締め、賃貸住宅の大量供給といった政策で、今年の不動産投資は下振れするとの見方。しかも緩やかな下振れから、将来は加速するかもしれないとみている。住宅に関しては、販売面積がさらに減る上、住宅開発投資の伸びも鈍化するだろうとした。不動産市場の景気循環サイクルで見ると底になりそうとの分析。ただし、引き締め政策の緩和はないと見通している。
金融機関の個人向け住宅ローン業務は成長が減速し、各種コスト上昇も相まって、ローン金利は引き続き上昇するというのが社会科学院の予測だ。(NNA)
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不動産価格高騰で規制=中国丹東、北朝鮮に隣接
2018年05月15日
北朝鮮との国境に接する遼寧省丹東市は14日、不動産価格の高騰を受け、市内の一部地域に取引規制を設けた。同市は中朝貿易の約7割が通過。朝鮮半島情勢の緊張緩和による交流活性化を見込んで不動産購入の動きが出ており、価格高騰を招いている。チャイナウオッチが中国メディアの報道を引用した共同通信電として伝えた。
丹東市は市内の一部地域で地元に戸籍がない人が新築の不動産を購入する場合、売買契約を結んでから一定期間を経過しないと取引できないなどの制限を設けた。
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初の国産空母、試験航行=中国、海洋強国の建設推進
2018年05月14日
「初の国産空母、試験航行=中国、海洋強国の建設推進」
中国が遼寧省大連市で建造している初の国産空母が13日、 出港し、初めての試験航行を開始した。チャイナ・ウオッチが、新華社電を引用した北京発共同通信電として伝えた。習近平指導部は悲願の国産空母建造を弾みに、「強軍」や「海洋強国」の建設を推進する考えだ。
国産空母は2020年ごろに海軍に引き渡されるとみられていたが、共産党機関紙、人民日報(電子版)は、早ければ今年中にも引き渡されるとの専門家の見方を4月に報じた。建造のペースを加速しているもようだ。
ウクライナから購入して改修した中国初の空母「遼寧」は4月、南シナ海での観艦式に参加したほか、西太平洋で実戦訓練を実施した。中国は既に空母を台湾などへの威嚇に使っており、中国の空母保有はアジア太平洋地域の安全保障の不安定要因になっている。
試験航行はエンジン系統やレーダーの動作状況などを確認するのが目的とみられる。
空母は通常動力型で、13年11月に建造が始まった。昨年4月に進水後、レーダーの取り付けなど艤装作業をした。遼寧と同様、船首部分に傾斜がついたスキージャンプ式の甲板で艦載機の離艦を行う。排水量は約5万トンで約6万7千トンの遼寧より小さいが、艦橋の設計を変え、遼寧よりも多くの艦載機が搭載できるよう改良したとされる。
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李首相日本企業に一層の中国進出呼びかけ
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チャイナ・ウオッチによると、中国の李克強首相は11日、札幌市で日中の地方代表が参加する会議 「日中知事省長フォーラム」に出席し、「中日関係を長期的、安定的に発展させたい。両国の地方交流にも幅広い可能性をもたらす」と強調した。
李氏は、安倍晋三首相との9日の会談で、技術革新、第三国市場、金融分野での協力に合意したことを紹介した。少子高齢化対策では「日本には非常に先進的なロボット技術がある」と期待感を表明した。「日本企業の中国進出を歓迎したい」と、一層の投資を呼び掛けた。
その上で「二つの主要な経済大国の協力は、より力強い成長のエンジンとなる」と述べた。
李氏の北海道視察に同行した安倍首相も「両国の協力の可能性は大きく広がっている」と強調した。日本の医療介護に関するノウハウと中国のドローン技術を組み合わせることで、過疎地域の医療介護サービスの向上ができないか提案した。互いの経験を参考にし、地方の経済振興、観光振興、強靱な社会づくりのため、有効な対策を講じる考えも示した。
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地下鉄、無人運転を実現へ=北京12号線
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チャイナ・ウオッチがNNA配信として伝えるところによると、鉄道交通制御システム大手の中国鉄路通信信号(北京市、中国通号)はこのほど、北京市で建設が進む地下鉄12号線の次世代信号システムを落札したと発表した。中国通号が自社開発した無線式列車制御(CBTC)システムを採用することで、北京地下鉄12号線は全自動(無人)運転を実現する。
中国通号のCBTCシステムは通信、信号、電力の制御のほか、火災警報器の管理や機械・電器設備の監視なども自動で行うことができる。同システムの導入により、国際公共交通連合(UITP)による自動運転レベルの基準で最高ランクの「GOA4」を満たすことができるという。
北京地下鉄12号線は、北京市の主要道路である北三環路の真下を通る路線で、地下鉄網でも主要路線に位置付けられる。全長は29.4キロメートルで、設置駅数は21駅となる計画だ。
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「米、卓越した力維持」=中国肉薄と豪シンクタンク
2018年05月09日
オーストラリアのシンクタンク、ローウィー研究所は8日、日本や米国、中国、ロシアなどを含むアジア太平洋地域の25カ国・地域が持つ力を8分野にわたって100点満点で評価した「アジアパワーインデックス」を発表した。総合力で米国(85・0点)が首位となり「卓越した力を維持している」とする一方、2位の中国(75・5点)を「急速に米国に肉薄する新興の超大国」と評価した。チャイナ・ウオッチがシドニー発共同通信電として伝えた。
日本は総合力で42・1点で3位となり、4位のインド(41・5点)とともに「主要国」と位置付けた。米国が「経済的資源」や「軍事力」「回復力」「文化的影響力」など5分野で首位。「外交的影響力」「今後の動向」など3分野では中国が首位だった。
米国は最も強力な軍事力をアジアで保持しているとしたものの、環太平洋連携協定(TPP)離脱などトランプ政権の政策によりアジアでの外交的影響力が低下、「政治的リーダーシップが疑わしい」とした。
中国については、現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」が、地域で最も重要な貿易相手国や海外援助の提供国となるために強みを発揮していると指摘。2030年までに国内総生産(GDP)が購買力平価で米国の約2倍になると予想する一方、同年には15年と比べて労働力人口が4200万人減ることへの懸念も示した。
日本は限られた資源を使ってアジアで幅広く影響力を行使する「スマートパワー(賢い力)」とした。
オリンパス贈賄疑惑のデジカメ工場操業停止
2018年05月08日
チャイナ・ウオッチによると、オリンパスは7日、デジタルカメラの需要減少に対応するため、中国・深圳市の工場の操業を停止したと発表した。海外生産拠点はベトナム・ドンナン省に集約する。深 圳の工場は贈賄疑惑の舞台となった経緯があるが、今回の決定とは関係ないと説明している。
深圳の工場は設備の老朽化や人件費の高騰で収益性が低下していた。従業員約1,700人に関しては、雇用契約を解除する。
雇用契約の解除に伴う従業員への補償金などで一部費用が発生する見込みで、今月11日に発表予定の2018年3月期連結決算に計上する。
深圳の工場では、中国の税関当局とのトラブルを解決する目的で14年に地元企業に支払った費用を巡り、贈賄の疑いが浮上した。オリンパスは社内調査で疑惑を否定したが、一 連の対応に疑念を持った社内弁護士が今年1月に会社を提訴した。巨額損失隠し事件に続き、コンプライアンス(法令順守)の問題がくすぶっている。
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テスラ、単独で中国工場か=CEO示唆、外資系初
2018年05月07日
電気自動車(EV)大手、米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は2日、中国工場の建設予定地を近く発表すると表明した。中国政府が外資規制の段階撤廃を表明しており、自 動車メーカーとして初めて単独出資での現地生産が認められる可能性を示唆した。チャイナ・ウオッチがニューヨーク発共同通信電として伝えた。
マスク氏は決算の電話会見で「中国政府が(外資系自動車メーカーに)生産施設の完全所有を許可すると発表したことにとても感謝している」と述べた。中国政府は現在、合弁企業に対する50%ま での出資しか認めていないが、EVは18年中に出資規制を撤廃する。
マスク氏は3月、トランプ米大統領にツイッターで、中国に外資規制の緩和を求めるよう訴えたこともある。
テスラが2日発表した18年1~3月期決算は、純損益が7億955万ドル(約780億円)の赤字だった。価格を抑えた新型セダン「モデル3」の量産が難航して投資がかさみ、四 半期では過去最大の赤字となった。
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米通商代表、中国の産業政策批判
2018年05月02日
チャイナ・ウオッチが、ワシントン発共同通信電として伝えるところによると、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は1日、首都ワシントンで講演し、中国の産業政策を批判した。製造業の発展戦略「 中国製造2025」を踏まえ、ハイテク企業に補助金を出したり、外国企業から先端技術を奪おうとしたりしていると指摘した上で「中国企業は有利な立場で競争できる。米国にとって問題がある」と述べた。
ライトハイザー氏はムニューシン財務長官、ロス商務長官らと共に中国を訪問し、3日から政府高官と貿易問題を巡って協議する。米側は農産物や金融分野の市場開放に加え、企 業への補助金削減や知的財産権の保護を要求する方針だ。
ライトハイザー氏は日本との関係にも触れ「自由貿易協定(FTA)を結びたい」と改めて強調した。環太平洋連携協定(TPP)に 関しては米国にとって良い条件が提示されない限り復帰しないとの従来の見解を繰り返した。
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中国、4月の景況感低下=21カ月連続で節目超え
2018年05月01日
中国国家統計局と中国物流購買連合会は30日、4月の景況感を示す製造業購買担当者指数(PMI)が51・4だったと発表した。前月と比べて0・1ポイント低下した。好 不況の判断の節目となる50は21カ月連続で上回った。チャイナ・ウオッチが北京発共同通信電として伝えた。
生産動向を示す指数は53・1と前月から横ばいだった。新規受注は0・4ポイント低い52・9だった。雇用指数は引き続き節目を下回った。企業規模別に見ると、大企業は52・0と前月より0・4 ポイント低下。中規模企業と小規模企業は上昇した。
製造業と非製造業の指数をまとめた総合景況感指数は54・1だった。前月より0・1ポイント拡大した。
景況感指数は、企業の原材料や部品の購買担当者などを対象に、今後の生産計画などを調査して算出。50を上回ると生産や受注の拡大を、下回ると縮小を意味する。
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