破竹之勢/迎刃而解
意味
破竹の勢い(はちくのいきおい)
勢いにのって阻害されることなく勝利していくことの例えである。
迎刃而解
刃を受け容易に裂けること。転じて、物事が甚だ容易であることの例えである。
原文
“今兵威已振,譬如破竹,数节之后,皆迎刃而解。”
物語:
三国時代の末期、晋は蜀を滅ぼし、魏の政権を握った後、中国統一を実現しようと考えた。279年、晋武帝の司馬炎は杜預将軍及び張華大臣らの意見を聞き、呉を攻略するため杜預を鎮南大将軍と任命し、2 0万人以上の部隊を集め大挙して南下した。
翌年の2月には、晋軍は江陵を攻略し、呉の都建業を侵攻するためその地で軍議を開いた。ある者が、「すでに春が近く、長江の水が増水するのは間もないことなので、一度軍を引き、冬 にまた寄せた方が良いのでは。」というと、杜預将軍が、「今、我が軍は士気高騰で、多くの勝利を収めて勢いに乗っている。例えれば、刀で竹を裂くときのようだ。二節、三節と裂いていけば、残 りは刃の勢いを受け自然に裂けていき、力を加える必要もないだろう。」と言って撤退を反対し、進撃を唱えた。
晋軍は、攻撃の態勢を整え、呉の都建業を目指して殺到し、ついにこれを攻め落として呉は降伏した。280年3月に晋武帝は中国を統一した。