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【速報】日中大学フェア&フォーラム in イノベーションジャパン2016 - #04

2016年08月31日 三木 孝治郎(中国総合研究交流センター)

3D関連展示が2割超=中国の出展大学の研究成果

 8月下旬、東京国際展示場で開かれた「日中大学フェア&フォーラム in イノベーション・ジャパン2016」(主催:科学技術振興機構=JST)には最新の3D関連技術の成果が多数出展され、来 場者の興味を誘った。中国からやってきた主要大学等による全32展示のうち3Dプリンタなど3D関連の機器・システム等は7校と全体の2割を上回った。

 このうち浙江大学は、スマートフォンユーザー向けの3Dバーチャルリアリティヘルメットの最新製品を展示、自 分が使っているスマートフォンをヘルメットの中にセットすると動画や3Dゲームが360度自在に使用できるヴァーチャルリアリティー(VR)環境を披露した。新 製品のセールスポイントは人間工学的な工夫により装着・取り外しを快適にするとともに、画像をクリアにすることでめまいを引き起こしにくくした点だ。

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写真1 浙江大学ブースのポスター。3Dバーチャルリアリティヘルメットを紹介。

 また、南通大学医学院は歯科治療で使用する歯科用CT(CBCT)スキャン画像の立体再構成に利用する3D画像処理ソフトによる鮮明な画像をコンピュータ上で実演してみせた。同 院はこれまで中国国内で日本企業とも提携し実績を積んできたが海外での展示は初めて。商談以外に技術力向上のための交流にも意欲をみせていた。

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写真2 南通大学ブースのポスター

 初日の技術需要説明会に登場した大連理工大学は産業用の超大型レーザー3Dプリンタを紹介した。この装置は製造加工のサイズが4000*2000*1000mmに達し、自 動管理式でコーテッドサンドなど粉末材料を加工可能で、砂型鋳造・特殊鋳造の砂型などをデジタル製造することができる。「装置の大型化や効率化、工業化で必要となる一連のキーテクノロジーの難題を克服した」と している。

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写真3 大連理工大学材料化学・工程学院の趙枢明博士による技術説明