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【18-012】科学技術イノベーションの日中協力の重要性を確認―林文科大臣と王科技部長の会見

JST北京事務所 2018年6月12日

 林芳正文部科学大臣と王志剛中国科学技術部(MOST)部長(日本の大臣に相当)は5月4日、北京で行われた会見で、日中両国の科学技術イノベーション協力の将来性は非常に高く、人 的交流のさらなる規模拡大が必要であることを確認した。

 会見の模様について、中国科学技術部が5月21日に同部のウェブサイトに掲載した。詳細は、以下のとおり。

 王志剛部長は、中国共産党第19回全国代表大会と本年の「両会」において作成された、科学技術の発展の次のステップに関する計画を紹介した。王部長は、イノベーションが発展を牽引する第一の動力であり、近 代化された経済システムの建設を戦略的に支えるものとして、中国は科学技術イノベーションを更に重要なものと位置付けた旨を述べた。科学には終わりがなく、科学には国境がない。日 本は科学技術イノベーションを非常に重視し、「技術立国」戦略を実施しており、両国間の科学技術イノベーション協力の将来性は高い。また、王部長は、1980年に両国が政府間科学技術協力協定を締結して以降、双 方が科学技術の人的交流や科学研究の協力と科学技術プラットフォームの建設を深く掘り下げて展開してきている点を指摘した。新しい情勢の下、双方は既存の協力メカニズムを総括・整理し、両国の企業・大学・研 究機関による科学技術イノベーション協力のために、プラットフォームを構築し、チャンネルを広く開拓し、環境を整備し、条件を整えることによって、二国間の関係のためにふさわしい貢献をしなければならない、と 王部長は強調した。

 林芳正大臣はこれを評価し、今年が日中平和友好条約締結40周年であり、両国関係が暖かい方向に変化してきており、これが科学技術協力のために新しい良い機会を提供していることを指摘した。また、林 大臣は、日本側が中国側と、ともに関心がある領域において、実力のある両国同士の協力を行い、科学技術の人的交流の規模をさらに一層拡大し、両国の科学技術の進歩と国民同士の友情のために貢献したいと述べた。 

 会見には日本側から川端和明文部科学省国際統括官、石月英雄在中国日本国大使館公使が、中国側から葉冬柏科学技術部国際合作司長、秦勇高新技術発展・産業化司長、呉遠彬社会発展科技司長らが同席した。 

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