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【19-011】日中韓サミットの概要

JST北京事務所 2019年12月26日

 12月24日、中国成都において開催された第8回日中韓サミットにおいて、成果文書「次の10年に向けた3か国協力に関するビジョン」が発表された。

 同文書では、その前文において、「次なる10年において、国際社会における重大な変化、新たな世界の成長の担い手の出現、そして科学技術の革新及び産業構造の変化の急速な進展が起こるとの認識」を示し、Ⅳ項において、科学技術協力を取り上げた。

 外務省ウェブサイトにおける該当箇所の仮訳は、次のとおり。「Ⅳ.科学技術に関する変革の主導等。我々は,既存のメカニズムを通じて,世界や地域に共通する課題に取り組むために科学・イノベーション協力を推進していく。我々は,情報通信及びデジタル経済分野における協力を奨励していく。我々は,あり得べき金融の不安定性に対応するために3か国間での高度な意思疎通と協調を継続していく。我々は,チェンマイ・イニシアティブ(CMIM)の強化やASEAN+3マクロ経済調査事務局(AMRO)の能力の強化等により地域金融協力を強化していく。」

 中国メディアの新浪科技等では、新華網の報道に「中日韓3国が科学技術イノベーション協力の推進に一致同意」との見出しを付け、成果文書全体を紹介している。

 同サミットでは、3首脳が、これまでの20年の3か国協力を総括するとともに、今後10年の日中韓協力の方向性について議論した。また、地域・国際情勢について3首脳が意見交換を行った。

 成果文書においては、このほか、交通及び物流を含めた地域の連結性並びにインフラ協力の向上(Ⅴ)、持続可能な開発のための2030アジェンダに対する我々のコミットメントの再確認(Ⅵ)、文化・人的交流分野において互いに学びあうことの推進(Ⅶ)、3か国協力の利益を他の国や地域に広げていく「3か国+X」の協力による地域間の開発格差の縮小、共通の発展(Ⅷ)等が提唱された。

関連サイト

外務省 第8回日中韓サミット

外務省 日中韓サミット成果文書 「次の10年に向けた3か国協力に関するビジョン」(仮訳)

新浪科技 中日韩三国一致同意推进科技创新合作