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【21-042】中国、人工知能特許登録数で米国を抜いて世界一に

JST北京事務所 2021年07月27日

 2021世界人工知能大会が7月8日から10日にかけて上海で開催された。工業情報化部の肖亜喜部長は8日の開幕式において、中国は画像認識や音声認識等の技術イノベーションと応用が世界の先端レベルに到達し、人工知能(AI)分野での発明特許の登録数が米国を抜いて世界1位になったことを表明した。以下概要をまとめる。

 肖部長は、中国のAI産業は産学官等が一体となった努力の下で、コア産業の規模が持続的に拡張し、インテリジェント技術と実態経済との融合がより深化し、強い勢いで高速な発展を保っていると語った。

 現時点において世界中で出願された224万件のAI特許のうち、中国、米国と日本の出願数がトップ3を占めている。本大会開催地の上海市では、AI特許出願は4.2万件を超え、うち、有効特許が9,400件超、56.24%が出願審査中という。また、李強上海市党書記によると、上海はAIの発展を将来に向けた優先的な戦略選択位置づけ、多次元なイノベーション創出プラットフォームの構築、一貫した産業構造の整備、大規模な活用シーン、制度の体系化確保などに尽力していると説明した。

 また産業界での動きとして、AI技術を宇宙探索に応用するテンセントと国家天文台との提携によるスター探索プラン、今後2~3年に全国30都市まで展開する百度の自動運転自動車シェアリング事業計画等も本大会で披露された。

 最近発表された「2020年中国人工知能発展報告」によると、この10年間で、全世界で出願された52万件のAI特許のうち、中国からの出願数は39万件に達し、同期の世界全体の74.7%を占めたという。

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