【21-043】中国の2019年におけるR&D人員の実態分析
JST北京事務所 2021年08月02日
中国科学技術部(MOST)がこのほど同部HPで発表した「2019年わが国のR&D人員発展状況分析」によると、R&D(研究開発)人員はFTE(フルタイム換算)統計で持続的に増加し、2019年時点で前年より42万人年増えて480.1万人年に達したという。具体的な内容は以下のとおり。
・ 全国でR&Dに従事する総人員数は712.9万人、常勤者は全体の68.2%を占める。R&D人員のうち、女性は185.4万人で、学歴別では、博士号取得者が60.7万人、修士号取得者が103.8万人、学部卒が289.2万人。また、R&D人員の中、研究に従事する者は全体の43.9%(前年より1.3ポイント増)を占める。
・ 所属別からみれば、FTE統計において、企業所属が最も多く366.8万人年で、全体の76.4%(前年より1.8ポイント減)を占め、研究機関・大学所属は42.5万人年で同20.6%(前年より1.8ポイント増)となり、その他所属は14.2万人年で同3%であった。
・ R&Dの活動属性別に、基礎研究は39.2万人年(全体の8.2%を占める)、応用研究61.5万人年(同12.8%)、試験開発379.4万人年(79%)。
・ 基礎研究、応用研究と試験開発に従事する人員の所属先別での割合は、以下の通りであった。
大学 所属者 |
研究機関 所属者 |
企業 所属者 |
|
基礎研究 | 68.1% | 23.5% | 3.1% |
応用研究 | 42.0% | 24.1% | 23.4% |
試験開発 | 1.1% | 4.8% | 92.6% |
・ FTE換算では、中国はR&D人員とR&D研究者ともに依然として世界一であったが、就業者1万人あたりのR&D人員・R&D研究者のFTE換算では、それぞれ62万人年・27.2万人年であった。2010年よりそれぞれ年平均7%・6.1%の上昇を見せているが、R&D人員FTEが10万人年を超えた国の中では最も少ない。
関連リンク
《2019年我国R&D人员发展状况分析》中国科学技术部,2021年5月25日