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時速600キロ、中国産高速リニア列車が間もなく「離陸」

2019年6月5日 王瑩瑩、陳龍、楊侖、王建高(科技日報記者)

 中国の時速600キロの高速リニア試作列車が5月23日、青島市で公開された。中国は高速リニア技術分野において重大な進展を実現した。

 高速リニアプロジェクト責任者、中車四方股份公司の丁叁叁副チーフエンジニアによると、国家重点研究開発計画「先進鉄道交通」重点特定プロジェクトは時速600キロ高速リニア交通システムの計画を策定した。その目的は、高速リニアのコア技術の研究開発、高速リニアの全面的かつ独自的な設計・製造・調整・試験評価方法の掌握、独自の知的財産権を持つ時速600キロ高速リニア技術システムの研究開発、また中国に高速リニアの産業化の能力を持たせることである。同プロジェクトは2016年7月に始まった。

 筆者の調べによると、車両についてはリニア列車コア技術を確立し、超高速走行中の車体の軽量化・強度・剛性・騒音など一連の難題を解消し、軽量かつ高強度の次世代車体を開発した。高速条件下の流体・構造連成の複雑な作用の制約を打破し、空気抵抗や浮力などの問題を解消した。空気動力学的性能は世界先進水準に達した。高精度のサスペンションガイド・速度測定位置決め装置および制御システムを開発し、性能および指標が世界トップレベルに達した。特大薄肉アルミニウム合金車両レーザ・アークハイブリッド溶接、電磁鋼帯、サスペンションフレーム鋳造など一連のキーテクノロジーを確立した。開発された車体、電磁鉄、その制御装置などのキーとなる部品は性能が優れており、技術の重大進展を実現した。

「試作列車は高速リニアプロジェクト研究開発の重要部分であり、高速リニアの実用クラス実証実験プラットフォームだ。試作列車の試験により、高速リニアキーテクノロジーおよびコアシステム・部品の検証と最適化を行える」。丁氏によると、現在、試作列車は静的浮上を実現し、コンディションは良好だ。高速リニアには「急発進・急停止」という技術のメリットがあり、速度面の優位性を発揮でき、短・中距離旅客輸送にも適している。大都市の市内通勤、都市圏内の隣接する都市の連結に用いることで、都市部の通勤効率を大幅に高め、都市圏における「一体化」「同都市化」の発展を促進できる。

 高速リニアプロジェクトをめぐり、中車四方股份公司は高速リニア実験センター、高速リニア試作センターを建設中で、今年下半期に稼働開始する見通し。5両編成・時速600キロの高速リニア試作列車の開発も順調に進められている。本プロジェクトの計画によると、時速600キロの高速リニア試作列車は2020年に完成する予定だ。


※本稿は、JSTが参加する国際科技伝播聯盟に提供された記事「時速600公里 国産高速磁浮列車即将"起飛"」(科技日報、2019年5月24日付)を日本語訳/転載したものである。