投資総額27億元 大連が新材料産業プラットフォームを構築中
2020年9月24日 郝暁明(科技日報記者)
投資総額27億元(約420億円)、計画総建築面積17万平方メートル― このほど大華新材料国際イノベーションセンターの建設が、大連ハイテクパークで始まった。中国の東北地域初の新材料国際イノベーションセンターとして同プロジェクトは、5年以内に企業500社をインキュベートさせる。うち、ハイテク企業が100社、ガゼル企業20社で、資本参加企業3社以上を上場させる計画だ。
大華新材料国際イノベーションセンター着工セレモニー(撮影:郝暁明)
新材料産業は、中国が重点的に発展させる戦略的新興産業の十大分野の一つだ。新材料産業分野の事業配置は、大連ハイテクパークが既存の産業の構造を見直し打ち出した発展の新たなアプローチだ。大華新材料国際イノベーションセンターは、大華集団がコワーキングスペース運営大手の優客工場(大連)創業投資有限公司と共同で構築した新材料産業プラットフォーム。同時に上海張江ハイテクパーク開発股份有限公司の産業投資誘致・運営の成功例を参考に、新材料のイノベーションを果たすべき役目とし、中国国内外のイノベーションリソースと密接にマッチングし、中国国内のイノベーションの要素の集結に拍車を掛け、5G新材料産業チェーンに焦点を当て、オープンイノベーションのエコシステムを構築していく計画だ。
大華新材料国際イノベーションセンターは、3万800平方メートルの新材料産業イノベーションサービスプラットフォームのオフィスビル、10万8,400平方メートルの独自イノベーション新材料産業パークおよび3万5,000平方メートルの商業関連センターで構成される整った新材料イノベーションテクノロジーパークだ。「ソーシャル・イノベーション・プラットフォーム+インキュベーター+アクセラレーター+テクノロジーパーク」の物理的スペースの構造と優客工場のイノベーション・起業サービス体系を拠り所に、洗練された新材料イノベーション関連サービスチェーンを形成する。
プロジェクトの建設が進むにつれて、大華新材料国際イノベーションセンターは、深圳賽瑞集団イノベーション材料館や遼寧省新材料産業ビッグデータ金融サービス総合プラットフォーム、中国技術起業協会知的財産権サービス聯盟などのプラットフォームを導入するとともに、世界からイノベーション人材を集め、多元化した資金投入メカニズムを構築し、前方統合(大学の先端成果を採用してパイロット拡大や技術移転を実行)、水平統合(世界のイノベーションリソースを利用して企業の技術的ニーズを満たす)、後方統合(今後の産業のニーズに基づいて前もって先端技術を配置、発展させる)などの技術発展スタイルを採用し、国家級新型研究開発機関の認可の取得に取り組み、「イノベーションリソースが集まり、組織の運営が開放的で、ガバナンス構造が多元化し、産業発展を牽引する」総合的5G新材料産業クラスター、イノベーションの重要拠点となることを目指す。
着工・定礎式において、大華新材料国際イノベーションセンターは中国技術起業協会知的財産権サービス聯盟、杭州海康威視数字股フン有限公司、蘇州協鑫(集団)控股有限公司、遼寧省軽工科学研究院といった4つの企業・機関と提携協定に調印した。
※本稿は、科技日報「総投資27億元人民幣 大連打造新材料産業平台」(2020年9月4日付7面)を科技日報の許諾を得て日本語訳/転載したものである。