中国核工業集団によると、国内の研究者がこのほど、これまで国外の輸入に頼ってきた原子力発電所の核心設備「原子力一級比例スプレー弁」の自主開発に成功した。新華社のウェブサイト「新華網」が2日伝えた。
比例スプレー弁は、加圧水型原子力発電所の原子炉冷却系統に設置される、圧力制御装置のひとつ。近年、原子力発電に用いられる弁の国産化は急成長していたものの、その鍵となる弁の技術は要求が高く、国内には長年それを設計・製造する力がなく、輸入に頼るしかなかった。その一方で先進国は技術封鎖により価格を釣り上げ高い利益を獲得していた。
中核蘇閥科技股フェン有限公司と国家核電上海核工程研究設計院が共同開発に成功した「原子力一級比例スプレー弁」の試作品が1日、専門家による審査を通過、中国はついに独自で比例スプレー弁の設計、製造、設置、調整ができるようになった。
専門家によると、この弁の開発成功で国内の空白が埋まり、諸外国が独占してきた原子力発電所の核心技術を手に入れた。原子力発電が発展するなか、原子力発電所の核心設備の国産化推進は重要な役割を担うことになる。