2010年09月20日-09月24日
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中国人科学者の名前が月の地名に

2010年09月21日

 地球上の山や河、湖、海にはすべて名前があり、月面の衝突クレーターや、月の谷、山脈にもそれぞれ名前がある。中国は「嫦娥計画」の画像データを利用して「月の地名」を初めて申請し、国際天文学連合会(IAU)に承認された。月面の3つの衝突クレーターには中国の著名な科学者である蔡倫、卒昇、張鞘t哲の3氏の名前が付けられた。中国人名が月の地名に採用されたのは中国の月探査計画史上初めて。中国のラジオ番組「中国之声」が伝えた。

 名前を付ける月面の地形には、▽特殊な研究・応用価値があること、▽直径100メートル以上、▽名前を付けることで月面研究および月面観測などの助けとなること--など特定の条件が要求されるほか、命名する名称も▽衝突クレーターは著名な科学者の姓名に限り、死去から3年以上経っていること、▽山脈は地球上の山脈名をつけること―などIAUの要求を満たしていなければならない。

 月は全人類共有の財産であることから、科学研究の必要さえあれば、IAUに月の地名を申請する権利がどの研究者にもある。しかし残念なことに、中国は月探査計画のスタートが遅れたため、2009年までにIAUが承認した1922の月の地名のうち、中国が申請したものは11しかない。今回のように3人の科学者の名前がクレーターに命名されたのは、中国の月探査計画史上初めて。

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