国家電網公司(State Grid)は第12次5カ年計画(2011-2015年)の期間中、中核となる世界一流の「ストロング・スマートグリッド」(停電などのない強固な次世代電力網)の建設に5000億元の初期投資をする考えだ。中国の3分の2の石炭と水力発電資源は北部と西南部に集中している一方、風力エネルギーや太陽エネルギーなどのクリーンエネルギーは主に西北部などの離れた地域にあり、エネルギーの分布がアンバランスなため、大規模かつ集中的な開発が必要となっている。ラジオ番組「中国之声(VOC)」が10日伝えた。
国家電網公司一処の李毅松処長は、「スマートグリッドの建設によって、様々な大型エネルギー基地の送電やクリーンエネルギーの消費が促され、石炭火力電力の送電問題や省エネ・CO2削減のプレッシャーを有効的に緩和できる」と話す。
江蘇無錫供電公司変電運営センターの王剛副主任は、スマートグリッドによって電力網の信頼性は大幅に高まるという。「スマート変電所はオンライン検査技術を採用し、24時間態勢で設備の点検を行っている。従来の定期点検・修理から現在では設備の状態によって点検や修理が必要かを判断できるようになった。停電の回数も大幅に減り、電力供給の信頼性も高まった」。