金融危機の影響を受け、世界の研究開発費の年平均増加スピードはここ2年間、2000年-2007年までよりも遅くなった。米国の研究機構であるバッテル・メモリアル・インスティテュートの予測によると、今年は世界経済の回復に伴い、購買力平価に基づく世界の研究開発費が昨年比3.6%増の1兆2千億ドルに達するという。世界の研究開発は依然として米国・欧州・アジアの3大勢力が並び立つ局面を維持し、米国が34%、アジアが35%、欧州が23%となる見込み。人民網が13日伝えた。
米国の研究開発費総額は依然として他国を大きく引き離している。オバマ大統領の予算建議に基づき、今年度の米国政府研究開発予算総額は2010年度よりも4億2900万ドル少ない1480億7100万ドルとなった。一方で、米国産業界の研究開発費は2869億ドルに増加し、研究開発費全体の71%を占める見込みだ。
中国の研究開発費は依然として急速な成長を保つと見られる。長年の急速な経済成長を受け、中国の研究開発費は毎年ほぼ10%のスピードで急増しつつある。このような持続的投資により、中国の研究開発面での投資は他の多くの国を上回った。バッテル・メモリアル・インスティテュートは、中国の研究開発費は2011年、日本を抜き世界2位になると予測している。しかし、中国の研究開発費が急速に増加しているとはいえ、米国とはまだ大きな差がある。もし米中が現在の増加スピードを維持する場合、中国が米国に追いつくにはまだ20年間が必要だ。