2011年01月17日-01月21日
トップ  > 科学技術ニュース>  2011年01月17日-01月21日 >  中国の科学技術成果、半数が「展示品」

中国の科学技術成果、半数が「展示品」

2011年01月20日

 中国の科学技術への投入や科学技術成果の数は近年持続的に増加しているものの、科学技術成果の応用率や産業化率は依然として低いままだ。「経済参考報」が19日伝えた。

 記者が調査したところ、中国が毎年得ている科学技術成果のうち約半数は応用できないもので、うち相当数は本来応用に向けた研究だが、プロジェクト立ち上げの段階から「現実離れ」し、成果が出たあとも放置され「展示品」となってしまうのだと大部分の専門家は話す。

 科学技術部のデータをみると、企業が科学技術計画に携わる割合は年々増加している。国家科学技術支柱計画の95%以上、「863計画」プロジェクトの30%、国家重大特別事業の50%以上に企業が参与している。こうした多くの科学研究事業に企業が参加しているものの、まだ完全に「学術的思考回路」から抜け出せていないと一部の研究者は指摘する。

 2007年から2009年まで中国の応用技術成果の未使用或いは使用停止の理由は主に資金問題にあり、毎年約50%前後を占め、次に技術問題、市場問題、政策問題、管理問題がそれぞれ約10%を占めていた。製品の商品化は、科学技術成果の価値の具現化を意味する。一部の成果がこの「壁」を乗り越えられないことが、科学技術成果の応用率が低い原因ともなっている。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます