2011年01月17日-01月21日
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中国科学技術相「米国とウィンウィンの技術協力進める」

2011年01月21日

 中国の万鋼・科学技術相は19日、米ワシントンで開かれた中国マスコミ各社の共同記者会見で、米国との技術協力について、32年間の歩みを振り返ったほか、クリーン・エネルギー分野での協力状況を説明、両国の技術協力を通して人類の進歩を促していくべきとの考えを示した。21日付け中国紙「科技日報」が伝えた。

 万氏によると、今回の訪米の重要な目的に科学技術協力協定の延長があるという。1979年に訪米した中国の眷小平氏は、当時のカーター米大統領と「中米科学技術協力協定」を締結。この枠組みのもと、両国は中米科学技術協力委員会を設け、2年に1回程度会議を開催、技術協力の中身や分野について話し合い、協力を具体化させてきた。

 クリーン・エネルギー分野の協力について、万氏は、中米協力の今後の焦点になる、との考えを示した。2009年、オバマ米大統領が訪中した際、両国はクリーン・エネルギー分野における協力の重要性を確認、共同声明の中で、クリーン・エネルギー研究センターを設立して、主に二酸化炭素の回収・貯留(CCS)、省エネ建築、電気自動車の開発など3つの面で協力を進める方針を打ち出した。この1年余りで、研究センター3カ所は全て完成、大学、研究所、国家実験室50以上、および大手企業50-60社が集まっており、研究を通して企業間の協力や都市間の連携が強まっているという。今回の訪問について、万氏は、向こう5年以内に、両国で50%ずつ負担して同分野の研究に計1億5千万ドルを投資することで合意した、と明らかにした。

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