オバマ政権の大統領補佐官(科学技術担当)ジョン・ホルドレン氏が明らかにしたところによると、オバマ大統領は中国を火星探査の潜在的なパートナーとして視野に入れているという。莫大な資金がかかるこの任務を完了できる国は他にないからだ。中国新聞社が6日に伝えた。
ウェブサイトSpace.comが6日に伝えたところによると、ジョン・ホルドレン氏は米衆議院の公聴会において、民間宇宙分野における近い将来の中国との接触は、将来の努力に向けた基礎固めに役立つだろうと指摘した。
ホルドレン氏はまた、米国が中国を火星探査のパートナーとして視野に入れているかどうかとの質問に対し、火星探査は長期的な計画であり、現在のところこの問題の討論は推測に過ぎないと断った上で、「人類が火星を訪れる時が訪れた場合、それは莫大な資金がかかる計画となるだろう。たとえ我々にその準備があったとしても、1国で計画を行うよりも、複数の国でこの計画を進めたほうが良いのではないだろうか。このことについて、オバマ大統領は中国やその他の国と話し合う価値があると見ている」と述べた。
ホルドレン氏はまた、NASAが軌道デブリの探査・追跡において、中国との協力を通じて恩恵を受けることができると指摘したほか、「有人宇宙飛行で中米が協力できるかどうかは将来の中米関係にかかっている」と強調し、オバマ政権の中には同氏を含め、現在中国と協力についての話し合いを進めることは、時期尚早とは言えないとの見方を示す人が多くいるとした。
オバマ大統領は2009年11月の訪中時、中米両国が宇宙探査分野での交流・協力を推進していくことで胡錦濤主席と共通認識に達した。一方、昨年10月、NASAのチャールズ・ボールデン長官が訪中したが、一部の米議員から強い反対を受けた。