人民日報は6月29日、甘粛省酒泉市にある国内初の千万キロワット級風力発電基地を紙面上で紹介した。
甘粛省酒泉市は、発達した宇宙科学技術が有名な西部都市であり、風力発電の宝庫でもある。同市内の瓜州、玉門は「世界の風力発電基地」と呼ばれる。このあたりの風力エネルギー潜在総出力量は2億キロワットとも言われ、技術的には5000万キロワット以上を開発できるという。国内初の千万キロワット級風力発電基地は、ここに建設された。
酒泉の千万キロワット級風力発電基地は、一基当たり300キロワットの発電ユニット4基からスタートした。それが今では32の発電基地を有する大規模発電基地だ。各基地には数種類の発電ユニット計3773台が配備されている。
送電網の建設において、第一期施工プロジェクトはわずか8カ月で完成した。建設計画2年の750キロボルト送変電工事は、送電網の発展史上、最大の工事規模、最長の送電線、最も劣悪な建設環境、最も複雑なシステム調整という大変な状況の中、世界初の大容量、高負荷、遠距離送電の先駆を切った。
発電基地建設のスピードアップに伴い、生産コストも低下した。風力発電1000キロワットあたりの投資額は、2008年の約8000元から現在は6500元前後までコストダウンした。つまり、10万キロワット級の風力発電基地の建設にあたって、1億5000万元を節約できることになる。
風力発電産業の牽引のもと、第11次5カ年計画期、酒泉市の総生産額は405億元に達した。固定資産投資額は438億6000万元、工業増加値は173億元となっている。経済が急速に発展したことで、酒泉の就業・就学環境、医療環境も実質的な改善を見せ、都市は大きく変貌しようとしている。