このほど全面的に始動した中国の地球深部探査計画は、中国にとって史上最大規模の地質探査計画となる見込みだ。中国新聞網が23日に報じた。
海抜4400メートルのヒマラヤ山脈・羅布莎地区では現在、国家深部探査計画の1つである羅布莎ボーリング実験が行われている。このほか、山東省莱陽市、雲南省騰冲県など計6カ所でもボーリング実験が行われており、将来的にはこれら7カ所のボーリング地点から1カ所を選び、1万メートルを越えるボーリング実験が実施される予定だ。
また、西蔵(チベット)・阿里では深部探査計画のもう1つの実験プロジェクトである「深部地震波反射断面探査」が行われている。これは地下で爆発を起こすことによって地震波を発生させ、各地層から反射してきた地震波を追跡することにより、地下数十キロの地層構造を明らかにするというもので、科学者によるとこれは「地球深層のCT検査」のようなものだという。
ボーリング実験と深部地震波反射断面探査は国家地球深部探査計画の一部に過ぎない。同計画では1千人あまりの研究者を動員し、マグネトテルリック探査・地殻全元素探査など計9つの実験プロジェクトを実施する予定で、全て完了するのは2012年末となる見込み。