中国国家海洋局が実施する、西太平洋海洋環境放射能調査の第2次調査が完了し、30数名の隊員が調査船「向陽紅09号」でこのほど帰還した。科技日報が報じた。
これは中国が西太平洋の公共水域に対して再度実施した放射性物質の調査であり、第1次調査を基礎とし、福島第一原発の放射能漏れによる西太平洋および中国の海洋環境に対する影響を継続的に調査し、西太平洋海洋環境モニタリング事前警戒体制を構築した。
中国国家海洋局海洋環境保護司の陳力群副司長は、「今回の調査期間は1ヶ月間、総航行距離は6100海里に達した。調査内容は、放射性大気および放射性海水のモニタリング、および放射性物質と関連する海洋生物、化学、動力環境のモニタリングを含む。今回の調査は強風が吹く冬場に実施され、観測水域は波が高く、調査船の揺れが激しかった。調査作業は困難を極めたが、全乗組員の協力により、海洋放射性関連サンプルの採集を無事完了した」と語った。
同調査船は2011年11月28日に青島港を出港した。海洋科学研究者は今後、サンプルの分析・テストを行い、できるだけ早いモニタリングデータ取得を目指す。これにより福島第一原発の放射能漏れによる、付近の海洋および中国の管轄海域への影響を分析・評価し、モニタリング結果が出次第公表する予定だ。