2012年02月06日-02月10日
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日本進出が加速する中国産ゲームソフト

2012年02月08日

 ハイエンドの多機能携帯電話(スマートフォン)の普及に伴い、日本のソーシャル・ネットワーキング・サービス企業が中国企業の開発したゲームソフトを導入するようになり、ソーシャルゲーム市場では競争が白熱している。中国新聞網が日本メディアの報道として伝えた。

 スマートフォンの市場シェアを拡大するためには、オンラインゲームの充実が重要な手段となる。中国には5億人を超えるインターネット利用者がおり、2010年にはオンラインゲームの市場規模が4千億円に達した(日本市場は2365億円)。ソフトの開発者も続々と集まっている。

 これまで日本のソーシャルゲームでは、各社が自主開発のゲームソフトを採用することが多かった。中国にソフト開発拠点を設立した企業も多く、今後はゲームなどのコンテンツ産業が中国の輸出産業の柱の一つとなり、製造業に次ぐ中日協力の重点分野になることが予想される。

 日本のゲームサイト運営会社グリーは中国のMOCA社が開発し、中国で人気のゲームソフト「白領昇職記」の導入準備を進めており、会員の携帯電話を通じてアピールしている。昨年の秋には携帯電話関連の技術開発会社KLabが、中国企業の開発したソフト「胡莱三国」を日本のスマートフォンに初めて導入し、大きな成功を収めた。今年も引き続き「三国志」ゲームを改編した「三国群英伝」を日本に導入する予定だ。

 企業の中には、中国にゲームソフト開発拠点を設立するところも出てきている。ゲームソフト運営会社DeNAは福建網竜計算機軟件技術公司と合弁会社を設立する計画で、現時点では主に中国市場向けにゲームソフトを開発し、将来的には日本に輸出する可能性もあるとしている。グリーも北京に子会社を設立する予定だ。

 中国はソフトウエアの開発地、制作地であり、巨大な市場を抱えてもいる。日本のタイトーをはじめとするゲーム提供企業が中国からゲームソフトを輸入するケースもあれば、日本企業が日本で開発されたゲームを中国市場に輸出するケースもある。

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