中国のタリム油田(=新疆ウイグル自治区タリム盆地)をはじめとする西部地域の天然ガスを東部地域に輸送するプロジェクト(西気東輸)について、中国の国有石油大手、中国石油天然ガス集団(CNPC)は20日、パイプラインのガス供給源4カ所が昨年、同時に稼動したことで、18省・区・市への輸送が可能となり、昨年1年間に輸送された天然ガスは前年比115億立方メートル増の360億立方メートルに達したと明らかにした。中国共産党の機関紙、人民日報(海外版)が21日付で報じた。
昨年末の時点で、タリム油田は北京や上海など14省・直轄市、大中110都市以上、企業計3千社以上に天然ガス900億立方メートルを供給している。
パイプラインの第2区間が2009年に完成し、中央アジアの豊富な天然ガスを中国も利用可能になった。さらに西部沿線で採掘された炭層メタンにより、ガス供給が一層豊富になった。昨年5月には、江蘇省で進められている液化天然ガス(LNG)プロジェクトの受け入れ基地が完成、中国では4番目の同パイプラインへの供給源として天然ガスの供給を開始した。