香港中文大学医学院の科学者はこのほど、中国人の脳卒中発症の最大の原因が頭蓋内主幹動脈病変であることを明らかにした。同研究は29日、教育部による2011年度大学科学研究優秀成果賞(科学技術)の自然科学賞1等賞を獲得した。新華網が30日報じた。
「頭蓋内主幹動脈病変による脳卒中の疫学、診断、発症メカニズム、イメージング、治療」と題された同研究プロジェクトは、中文大学医学院の黄家星教授が筆頭となって行ったもの。研究によると、中国人の脳卒中発症の最大の原因は、頭蓋内主幹動脈病変であることがわかった。中国人の脳血管は比較的細く硬化が起こりやすいため、血管内で微小血栓がはがれ落ち、微小塞栓を形成して脳卒中を引き起こすという。
研究チームこのほか、頭蓋内主幹動脈病変の遺伝性素因に関する研究を実施、新療法である頭蓋内ステントを香港に導入したところ、術後合併症の発症率が他の地域よりも低くなり、世界最先端水準に達した。
教育部は同日、香港の大学科学研究優秀成果賞受賞大学への授与式を行った。4大学のプロジェクト計8件が受賞し、うち、香港中文大学は4項目で1等賞を獲得した。