チャットアプリ「微信」のユーザーが3億人突破

2013年 1月18日

 インターネットサービス大手・騰訊(テンセント)の微信チームは15日夜、公式微博(ミニブログ)にて同公司の運営するチャットアプリ「微信」のユーザーが3億人を突破したことを表明した。ラジオ経済之声のコメンテーター・何京玉氏は17日、ラジオ番組「天下公司」の中でこのことに触れ、「微信はSMS(ショートメッセージサービス)に大打撃を与えた。将来的には微博にも脅威を与えるだろう」と述べた。中国広播網が伝えた。

 何京玉氏のコメント内容は以下の通り。

 微信と微博。漢字1字の違いだが、両者は全くもって異なるものだ。今日は微信について話してみたいと思う。テンセントのデータによると、微信のユーザーはすでに3億人を突破したという。これは恐ろしい数字だ。

 微信がスタートしてからユーザー数が1億人を突破するまでにかかった時間は433日。しかしそれから6カ月足らずの2012年9月17日には2億人を突破し、2億人から3億人突破までには4カ月とかからなかった。微信ユーザーは驚くべきスピードで増えている。

 友人が微信を使っているから自分も使っているという人も多いだろう。微博も良いアプリだが、プライバシーの面で問題があり、何か書き込めばすぐ世界中に広まってしまう。かつて、ある政府官僚がミニブログで愛人にメッセージを送ろうとしたが、間違えて全員に公開してしまい、あっというまにミニブログ中に広まったという事件もあった。この点、微信は違う。微信で発表したコメントは、許可した相手しか見ることができない。また微信はテンセントのインスタントメッセンジャー「QQ」のアカウントでログインできるほか、ファイルを送ったりもできる。

 まず言えることは、微信はSMSに取って代わるものとなる、ということだ。微信ならテキストはもちろん、自分の声を録音して相手に送ることもできる。このようなポイントツーポイント通信が実現したことで、これまでのSMSはすぐに優位性を失ってしまった。工業・情報化部(工業・情報化省)の最新の統計によると、2012年11月現在、3大通信キャリアのSMS業務量は前年同期比2.3%増となり、2010年の6.8%増、2011年の6.4%増と比べると明らかに鈍化した。2012年、中国のショートメール送信件数は微増もしくは増加がストップする段階に入った。この勢いが続けば、微博や微信、陌陌などのインスタントメッセージツールに押され、SMSは淘汰されてしまうだろう。もちろん、すぐに淘汰されることはなく、利用者がすぐにゼロになるわけではない。しかし、成長ペースの鈍化に伴い、まもなく衰退と縮小が始まるだろう。

 さらに、微信や陌陌などのツールが発展するに伴い、微博にも脅威がもたらされるかもしれない。微博は中国で急速に発展しており、影響力も大きい。スマートフォンでも、パソコンからでもアクセスできる。しかし微博には残念な点がある。利用者は多いが利益が少ない点だ。有料のVIP会員制を普及しようとしているが、大きな収穫は得られないだろう。微博でも個人宛のコメントを送ることができるが、1対1のポイントツーポイント通信面ではやはり微信や陌陌にかなわない。

 大胆な仮説を立てると、微博は将来、他の通信ツールから追い上げを受ける。個性が重んじられる今の時代、大衆向けの商品は、よりプライバシー性の高い商品に取って代わられるだろう。

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