2013年11月11日-11月15日
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人工気象操作システム、中国が開発に初成功

2013年11月20日

 中国は「中兵新型人工気象操作システム」の開発に初成功し、スマート化、降雨量の増加、雹の防止、霧と雨の除去に向け新たな貢献を実現した。科技日報が伝えた。
 中国兵器科学研究院が設計および全体計画を手がけ、中国気象局人工気象操作センター、西安電子工程研究所などの機関が共同開発した同システムはこのほど、審査委員会の技術審査と検収に合格した。専門家は、その一体化システムの総合性能が、世界トップ水準に達したとした。
 人工気象操作は先進的な科学技術を用い、局地的な大気の物理・化学過程に人工的な影響を与え、降雨量・降雪量の増加、雹の防止、霧・雨・霜の除去などを実現する。
 同システムは測定・指揮制御・作業を一体化し、完全な自動化・スマート化・高効率化を実現した。同システムは、人工気象操作の総合能力を全体的に高めた、世界初のシステム化・情報統合を融合させた人工気象操作システムとなった。
 専門家によると、同システムの3大モジュールの10数種類の設備は、一連のコア技術で画期的な進展を実現した。気象観測面で、双偏波気象レーダーは雹・雨・雪などの異なる粒子を効果的に識別できる。マイクロ波放射計は連続的に大気の温度・湿度・水蒸気・液状水の高解像度反転を実施する。国産化・実用化されたレーザー雲粒子測長システムおよびレーザー雨水メータの開発に初成功した。中国の人工気象操作作業における観測能力を強化し、降雨量増加や雹の防止などの効果が、より科学的・効果的になった。
 科学者はまた同システムで初めて人工気象操作の「観測-判断-作業」のスムーズな連結を実現した。作業設備は気象観測設備の情報とリンクし、遠距離自動化制御機能を持ち、作業設備の全面的なデジタル化と高精度作業モードを実現した。同システムは発明特許を11件取得済みだ。

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