中国の基礎研究、世界で発言権を強化

2013年 12月12日

 量子異常ホール効果、ニュートリノ振動、iPS細胞--中国の基礎研究分野で近年、高水準の成果が続出している。基礎研究は高額の経費と長い期間を必要とし、多くの成果は直ちに社会の生産力に転化できないが、国家の科学技術発展水準のバロメータである。改革開放から35年に渡り、中国の基礎研究水準が大幅に向上し、国際的な影響力が強化されている。これは中国の全体的な科学研究水準の大幅な進歩を反映している。科技日報が伝えた。
 中国科学技術部(科学技術省)の万鋼部長は、「長年の蓄積により、中国の科学技術は追随者から並走者に変わり、一部の分野では先頭を走る能力をつけている」と指摘した。基礎研究成果を示す指標である、米Science Citation Index(SCI)に収録された中国の科学技術論文は急増し、4年連続で世界2位を維持しており、引用率も大幅に上昇した。一部の重要な基礎科学研究成果は、世界の科学技術界から注目を集めた。世界科学技術フォーラムにおける中国の発言権が拡大されている。
 中国の基礎研究学科構造も近年改善されており、新興学科と学際的な学科がより重視されるようになり、合理的・多層的な科学研究・学科構造が形成された。
 学科構造の重視と同時に、基礎科学研究施設の建設も重視されており、中央財政の投資が大幅に拡大された。自然科学基金、国家重点基礎研究発展計画(973計画)の経費が急増し、中国基礎研究経費は2012年に498億8000万元に達し、5年間の年間平均増加率が22.6%に達した。国家重点実験室・国家重大科学技術基礎施設・大科学プロジェクトなどの基礎研究・革新拠点が急速に発展し、中国の基礎研究・応用研究・公益性研究の中堅拠点となり、国家自主革新能力の建設においてより重要な作用を発揮している。
 基礎研究水準の向上は、経済・社会の発展により力強いけん引力を提供する。中国の有人宇宙飛行、青蔵鉄道、「南水北調」(南部の水を北部に輸送するプロジェクト)など各重大プロジェクトの大きな成功は、基礎研究の長期的な蓄積と多学科の総合的な要素によるものだ。材料科学・情報科学・製造科学の先進的な基礎研究成果は、中国伝統産業のアップグレード・モデルチェンジ、ハイテク・新興産業の発展を促した。エネルギー科学・農業科学・バイオ科学・環境科学の研究、深海・地球深部・深宇宙の認識も深化している。これは食糧安全・気候変化・資源不足・脆弱な生態などの、中国の持続可能な発展を制約する問題の解決に向け、重要な科学的基礎を築いた。


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