2013年12月16日-12月20日
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嫦娥3号の月面着陸成功を国際社会が高く評価

2013年12月16日

 中国の月探査機「嫦娥3号」は14日夜、月面の予定着陸エリアへの着陸に成功した。地球外の天体への軟着陸成功はソ連、米国に続き3カ国目。15日には探査機と探査車が互いを撮影して、五星紅旗が完璧に映し出され、ミッションは申し分のない成功を収めた。海外メディアは嫦娥3号の月探査成功について、中国の宇宙飛行技術分野の成果と、困難を恐れず勇敢に探求する精神を示すものであり、中国の国際的影響力はさらに高まるとの認識で一致している。
 ■中国の宇宙計画の重要な一里塚
 パキスタン紙ドーンは「嫦娥3号による月面の予定着陸エリアへの着陸成功は、中国が宇宙計画で重要な一歩を踏み出したことを象徴する」と指摘した。パキスタンメディア界のベテランは「嫦娥3号の着陸は中国の宇宙飛行技術分野の成果と、困難を恐れず勇敢に探求する精神を示すものであり、敬服に値し、中国が宇宙開発大国へと邁進していることの重要な現れであり、中国の国際的影響力もさらに高まる」と指摘した。
 英紙デイリー・テレグラフは「嫦娥3号の着陸成功によって中国は月面に宇宙飛行士を送り込むという最終目標にまた1歩近づいた。今回の月面着陸は中国の宇宙計画の重要な一里塚であり、宇宙開発分野での科学研究水準と技術力を世界に示した」と報じた。英紙フィナンシャル・タイムズは「中国の宇宙計画は非常に急速に進展している。嫦娥3号の着陸成功は中国が世界最先端の科学技術を掌握した国々に加わったことを示している」と報じた。
 スペインの中国専門家、Global AsiaのIvan Manez社長は「嫦娥3号の着陸成功は中国の宇宙開発事業における新たな成功であり、中国の総合国力、特に科学技術分野の大きな成果を再び国際社会に示した」と指摘した。
 ドイツ紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥングは「月面着陸成功によって中国は宇宙開発大国としての地位を固め、宇宙技術において米国と対等な地位により近づいた。月探査によって中国国民の民族的誇りは一段と強まった」と報じた。
 ベトナム共産党機関紙ニャンザン電子版とベトナム通信社も嫦娥3号の月面着陸成功を報道。ベトナム国営ラジオ局「ベトナムの声」は「地球外の天体への軟着陸成功は、中国が宇宙探査で重要な一歩を踏み出したことを示している」と報じた。
■中国の月探査計画は全人類に幸福をもたらす
 ポーランドの著名政治評論家は「嫦娥3号の着陸成功は、中国がすでに深宇宙探査能力を持つ国々に加わったことを示している。中国の宇宙計画の発展は人類の宇宙飛行と月探査の知識を極めて豊かにするだけでなく、人類の宇宙飛行・探査・技術分野の協力にも新たな歴史を切り開くものだ」と表明した。
 ナイジェリア通信衛星会社のエンジニアは「嫦娥3号の月探査成功は中華民族の偉大な復興に向けた堅実な一歩であり、人類の宇宙探査における新たな偉大な成果でもある。アフリカ諸国の宇宙開発事業は依然初歩段階にある。嫦娥3号の着陸成功はアフリカ諸国と中国のハイテク分野協力への自信を揺るぎないものにし、アフリカと中国の戦略的パートナーシップを一段と緊密化し、アフリカと中国の全方位的協力を加速するに違いない」と述べた。
 韓国紙・東亜日報の河宗大国際部長は「今回の成功によって中国の技術力がすでに世界の前列に達し、一部の技術では米国に少しも引けをとらないことが証明された。月探査の成功は将来の月探査・開発のためにより多くの、より詳細な科学研究資料をもたらし、全人類に幸福をもたらす」と述べた。
 カザフスタン元高官は「近年、中国は宇宙開発分野でブレークスルーと進展を遂げ続けている。これは誰の目にも明らかだ。われわれは今後中国の宇宙探査事業が日に日に発展し、全人類の宇宙の認識と開発に一層の貢献を果たすことを期待している」と述べた。
 ロシア軍事科学アカデミー会員のペテロフスキー氏は「1976年にソ連の最後の月探査機が着陸してから37年ぶりの嫦娥3号の着陸成功は世界の歴史における壮挙であり、中国の深宇宙探査計画にとって新たな動力となるに違いない」と表明した。
 米シンクタンク・ヘリテージ財団の成斌研究員は「世界大国を目指す中国は科学知識面で世界に貢献しなければならない。人類の月探査は完成にほど遠く、中国はこの分野で貢献できる」と指摘した。米海軍大学校の専門家は「人類の月探査における大きな一歩だ。中国が有人月探査を実現する可能性が高まった」と指摘した。米国の科学技術サイトは「嫦娥3号の着陸成功は地球外の天体への軟着陸の新たな例だ。より重要なことに嫦娥3号は全てのデータを世界に公開する。これは各国による宇宙資源の共同利用への貢献だ」と指摘した。
 ■中国の科学技術の発展は宇宙計画を後押し
 欧州宇宙機関の科学者は「嫦娥3号は打ち上げから月面着陸までの全過程において、全てが完璧だった。これは中国人が宇宙飛行技術をすでにしっかりと掌握したことを証明するものだ」と指摘した。
 仏紙ルモンドは「嫦娥3号の月探査成功は、中国がハイレベルで精密で先端的な技術を掌握したことの証明であり、中国の壮大な宇宙開発計画が重大な進展を遂げたことを示している」と報じた。
 オーストラリアメディアは嫦娥3号の着陸と次々に報道。大部分のメディアは報道で「中国が新興の大国として意気込みにあふれる宇宙計画を実現する過程での重要な一歩だ。嫦娥3号の月面着陸成功は中国の日増しに高まる国際的地位と宇宙技術分野での進歩を反映している」と指摘した。
 イタリア紙コリエーレ・デラ・セラは「今回の中国の月探査活動は科学技術分野での中国の『大躍進』と言える」と指摘。「電子遠隔制御面で中国が高い水準に達したことの現れだ」と強調した。イタリア紙Il Sole 24 Oreは「嫦娥3号は中国の有人月着陸計画にとって重要な跳躍台であり、多くの重要な新技術をテストすることができる。しかもその80%は中国が独自開発したものだ」と報じた。
 英紙サンデー・タイムズは「中国にとって、嫦娥3号の月面軟着陸実現は大きな飛躍だ。嫦娥3号の打ち上げロケットも完全に中国が開発、生産したものであることは注目に値する」と報じた。英紙ガーディアンは「嫦娥3号の軟着陸成功に伴い、中国は科学技術の大躍進を実現した」と報じた。また、オブザーバーは社説で「嫦娥3号の月面軟着陸成功は科学技術の凱旋であり、中国は発展を極める科学技術力を見事に示した」と指摘した。
 ブラジルメディアは嫦娥3号の月面軟着陸成功に関する報道で「中国は宇宙探査においてまた一歩踏み出した。中国は宇宙科学研究の水準と技術を一歩一歩高めている」と報じた。

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