H7N9型鳥インフルエンザ、タミフルが依然有効

2013年 12月24日

 広東省疾病予防コントロールセンター長、広東省H7N9型鳥インフルエンザのヒト感染予防専門家チーム長の張永慧氏が、広東省の一部の症例および、環境から分離されたH7N9型鳥インフルエンザウイルスのゲノム解析を実施したところ、華東地区のH7N9型鳥インフルエンザウイルスと高い相同性を持つことが明らかになった。またタミフルに対して感受性を持ち、遺伝子変異による薬剤耐性は出現していないという。新華網が伝えた。
 22日までに、広東省ではH7N9型鳥インフルエンザのヒト感染が6件報告されており、それぞれ恵州市・東莞市・深セン市・陽江市に分布している。現在までに2人が治療を終え退院している。12月に感染した4人は症状が重く、現在も入院治療中だ。
 広東省で12月に確認された4人はいずれも「重症」とされた。その原因について、中国工程院院士、広東省H7N9型鳥インフルエンザのヒト感染予防臨床専門家チーム長の鐘南山氏は、「これは症状の発見と病院での治療が遅れ、タミフルの使用が遅れたことと関連している」と指摘した。
 鐘氏は、「広東省で確認された6人のうち、発症から入院までの平均時間は1−3日、発症から感染の確認までは4−13日、発症からノイラミニダーゼ阻害薬の使用までは4−8日となり、以前と比べると全体的に進歩が見られた。症状が確認されてから即座に投薬とはならなかったが、その時間は以前よりやや短縮された」と語り、「広東省は気温が下がっており、H7N9型の警戒強化が必要だ。H7N9型のヒトからヒトへの感染能力の判断については、現時点では『非常に限りあるヒトからヒトへの感染』とすることしかできない」と語った。
 鐘氏は、「浙江大学と香港大学の協力によりワクチンが生産されており、海外でもすでに生産されている。現在は感染の発展を見守ることが重要だ。感染に拡大が見られ、ヒトからヒトへの感染が見られた場合、中国大陸部だけでもワクチンを生産できる」と述べた。
 江西省衛生庁は18日、南昌市在住の73歳の女性がH10N8型鳥インフルエンザに感染し、12月6日に呼吸困難によりショック死したと発表した。
 鐘氏は、「南昌市のこの患者には、高血圧・心臓病・重症筋無力症が見られ、体内からH10N8型鳥インフルエンザウイルスが検出された。しかしH10N8型の感染を裏付けたのは、患者の血清から分離されたH10N8型の抗体だ。この女性がH10N8型により死亡したのかについては、現時点では明らかになっていない。私はこの点については、まだ疑問視している」と指摘した。


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