2014年01月06日-01月10日
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5G技術、モバイル通信の新たな競争の焦点に

2014年01月08日

 世界中に張り巡らされているネットワークは、人々の生活を便利にしている。しかしネットワークを頻繁に利用する人は、まだ満足していないようだ。購入したいグルメは写真を見ると魅力的だが、匂いが伝わってこない。最新のファッションを取り入れた衣料品は、その質感を確認できない。5G技術はこれらの面で進展を実現し、よりリアルなバーチャル世界を体験することができる。4G技術が産業化を開始したばかりの段階で、一部の専門家は5G技術の未来を模索し始めている。光明日報が伝えた。
 北京市の香山の麓にある香山飯店は、新技術の発祥の地だ。2Gから3G、そして4Gに至るまでの重大な技術進展は、こことの間に切っても切れない縁を持っている。専門家はこのほど再びこの地に集い、5Gの技術方向について共に模索した。このいわゆる「未来の5G情報通信技術サミット」はまだ形式的な集まりに過ぎず、専門家は5Gの形態について断言できていない。ただし彼らは、次のような認識に同意している。つまり4Gが動画の技術的な問題を解決したならば、5Gはよりリアルなバーチャル体験の中で進展を実現するということだ。
 国家ハイテク研究発展計画(863計画)5G専門家チーム長の尤肖虎氏は、「5G技術については、現時点では明確な概念が存在しない。しかし機能を見ると、5Gは非常に高い周波数利用効率と非常に低いエネルギー消費量を実現するはずだ。5Gはその他のワイヤレスモバイル通信技術と密接につながり、全世界を網羅する新世代のモバイル情報ネットワークを構築し、今後10年間で1000倍に増加するモバイルネットワークの通信量に対応できる」と指摘した。5Gは現在すでに世界モバイル通信業界の新たな技術競争の焦点になっている。EUは2012年に5Gに関するプロジェクト「METIS」をスタートさせ、日・韓・英も5Gの研究と開発を支援している。
 中国は2Gの追随、3Gの進展を経て、TD-LTEにより業界の発展をけん引し、現在は5G技術の開発準備を積極的に進めている。国家863計画の「第5世代モバイル通信システム研究開発第1期」重大プロジェクトをスタートし、将来を見据え5Gの先進技術の研究を計画に組み入れた。上述したサミットの後に形成される「未来モバイル通信フォーラム」は、5Gの国際協力および交流の場になり、中国と欧州・北米・東アジア間の国際協力と交流を実施し、世界に向けて中国の5G開発の成果を発表し、中国の5G技術の世界的な影響力を強化することになる。

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