2014年01月20日-01月24日
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中国の超大型ロケット、今年中にプロジェクト立案か

2014年01月20日

 中国の宇宙船打ち上げは来年、重要な局面を迎えようとしている。注目を集めている中国の次世代ロケット「長征7号」、「長征5号」が来年、相次いで打ち上げに使用される。北京市人民代表大会代表、中国キャリアロケット研究院党委員会書記の梁小虹氏は、「中国の軌道上を運行中の衛星の数は来年ロシアを抜き、世界2位になる」と語った。また中国は超大型ロケットの重要技術の難関突破とプロジェクト立案の準備を積極的に推進している。超大型ロケットの積載量は100トン級に、離陸重量は3000トン級になり、月上陸を果たす有人宇宙船と宇宙ステーションの打ち上げ能力を有することになる。北京晨報が伝えた。
 ◆ロケット打ち上げ回数が200回に
 梁氏は、「中国の今年のロケット打ち上げ回数は14回に達する。来年はこれが約30回に達し、過去最多を記録する」と語った。これにより、中国の長征シリーズロケットの打ち上げ回数が、200回に達することになる。中国のロケット打ち上げ回数は、2010年に100回という節目を迎えた。最初の50回には21年間を、次の20回には9年間を費やしたが、今年と来年の2年間だけで、44回打ち上げられることになる。これは中国の宇宙事業の急速な発展を反映しており、また国家の気象・資源・探査・減災などの需要が激増していることを証明している。中国の衛星打ち上げは、現時点ではまだ米ロとの間に一定の距離があるが、2015年には軌道上を運行中の衛星の数が世界2位になり、ロシアを抜く見通しだ。
 ◆大型ロケット、重要な局面を迎える
 梁氏は、「来年の重要な局面は、大型ロケットの長征5号と長征7号の打ち上げだ」と述べた。長征7号は2015年6月までに、長征5号は年末に初めて打ち上げられる。打ち上げ場所はいずれも、海南文昌発射センターだ。その後、中国のキャリアロケットの能力は、先進国と同じラインに達する。ロケット打ち上げ能力は高軌道で15トン、低軌道で25トン弱に達する(現在は5トンと10トン)。中国のロケット打ち上げ能力は、国内外の各社のすべての宇宙船の需要を満たし、世界先進国水準に達することになる。
 ◆プロジェクト立案中の超大型ロケット、米国に匹敵
 梁氏は、「超大型ロケットは現在プロジェクト立案を進めており、重要技術の難関突破も同時に実施されている」と語った。世界で超大型ロケットの開発計画を持つのは米国のみで、ロシアはまだ新たな超大型ロケットの開発を進めていない。中国が短期間内に重要技術とプロジェクトの立案を完了すれば、米国と同じラインに立つことになる。
 梁氏によると、超大型ロケットは主に中国が今後予定している、月の有人宇宙船と宇宙ステーションの建設に用いられる。来年の年末までに打ち上げられる大型ロケットの長征5号は、打ち上げ能力が20トン超に達する。中国の宇宙ステーションは100トンを予定しているため、5回の打ち上げが必要となる。将来的に、超大型ロケットの積載量は100トン級に、離陸重量は3000トン級になり、1回で100トンの宇宙ステーションを打ち上げられるようになる。

 ◆嫦娥5号の地球帰還、高難度の任務に
 2017年に打ち上げを予定している月探査機「嫦娥5号」は、初めて「バウンド型の帰還」を実施する。嫦娥5号は上昇モジュールを搭載し月面着陸するが、この「小型ロケット」を月面で打ち上げることにより、嫦娥5号を地球に送り返す。
 梁氏は、「今回の任務の最大の難点は自動運転で、地球帰還に成功することは、有人宇宙飛行事業と同じほど困難だ」と指摘した。これはすべてのものを地球上でコントロールする必要があるためで、いかなるミスも嫦娥5号の帰還失敗につながるためだ。嫦娥5号の開発は、現在順調に進められている。

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